女優ハン・ヒョジュ
女優ハン・ヒョジュ
山下達郎の名曲「クリスマス・イブ」から生まれた中村航の原作小説を、映画「ジョゼと虎と魚たち」「のぼうの城」の犬童一心監督が映画化した、男女4人の片思いの恋を描く夢と感動のミラクルラブストーリー「MIRACLEデビクロくんの恋と魔法」(絶賛公開中)で、日本映画に初出演した女優ハン・ヒョジュ

ハン・ヒョジュ の最新ニュースまとめ

 本作は、映画単独初主演となる嵐の相葉雅紀に加え、榮倉奈々、ハン・ヒョジュ、生田斗真が共演し、さらに物語のキーとなる“デビクロくん”の声を劇団ひとりが担当。男女4人の等身大のラブストーリーが描かれる実写に、ファンタジックなデビクロくんのアニメーションが見事に融合した本作の魅力や撮影現場でのエピソード、日本映画に初挑戦した感想などをハン・ヒョジュがたっぷり語ってくれた。

 キラキラした装飾があしらわれた、ドレッシーな黒のワンピース姿で現れたハン・ヒョジュ。映画のときとは違い、髪がだいぶ長くなり、雰囲気もガラリと変わっていた彼女に思わず「ステキですね」と言うと、「ありがとうございます」と照れくさそうにニッコリ。ハン・ヒョジュは日本語と韓国語を混ぜながら、一つ一つの質問に対し、時にはよく考えながら、時には明るく笑いながら、率直な思いを明かした。


<B>―今回、日本映画初出演を果たしましたが、本作への出演を決めた理由を教えてください。</b>
もともと犬童監督が好きでしたし、台本もすごく面白かったこと。そして、日本の作品に出演することがいい経験になると思ったので、出演を決めました。

<B>―犬童監督とは、以前から一緒にお仕事をしたいとお互いにラブコールを送り合っていた仲で、今回それが実現した形となりましたが、現場での監督はいかがでしたか?</b>
犬童監督の作品の印象から、アーティスト系の方かなと想像していたんですが、とても楽しい監督で。話すことも面白いし、安心感を与えてくださる方でした。

<B>―演出的な面で、何か演技指導などはありましたか?</b>
監督には、演技の面だけでなくすべてにおいて助けていただきました。私は外国から来た俳優ですが、現場で居心地の悪さを全く感じさせない雰囲気を作ってくださり、とてもリラックスした状態で、撮影に臨ませてもらいました。

<B>―今回の映画にはいろいろなテーマがあると思いますが、映画の見どころは?</b>
4人の男女の少し違うタイプの恋愛が登場するんです。“恋”を実らせていく物語なので、やはり“愛”の物語だと思います。中でも杏奈(榮倉さん)のとてもピュアな恋で、子どものときから一人の人を想い続ける感情というのが、うらやましくもありましたし、見た人すべてにいろいろな愛の感情を起こさせるラブストーリーだと思います。

<B>―日本と韓国の撮影の違いはありましたか?</b>
あまりないと思います。撮影現場はどこも同じだなと。冬の撮影はすごく寒いし、みんな忙しいし(笑)。雰囲気が違うなとは思いませんでした。

<B>―劇中では日本語、韓国語、英語の3カ国語のセリフがありましたが、大変でしたか?</b>
3カ国語って恥ずかしいですけど(笑)。日本語で演技をすることが初めてだったので、難しかったです。私が上手く話せているのかどうか分からないし、イントネーションも合っているかどうか分からないので不安になり、悩んでいる時期もありましたけど、どんどん慣れていって、撮影が終わるころには、本当にいい経験ができたなと思いました。日本語を勉強するだけでも、役作りをするのに役に立ち、すごくいい時間でした。

<B>―映画に入る前、どのくらい日本語を勉強されたんですか?</b>
本格的に勉強したのは、撮影の1か月前からです。毎日毎日台本を読んで練習してから、撮影に臨みました。

<B>―ハン・ヒョジュさんといえば、韓国ドラマでは、逆境にめげないハツラツとしたヒロイン像のイメージが強いんですが。</b>
そうですね、“キャンディ キャンディ”みたいな。

<B>―今回は世界的な照明アーティストで、仕事はプロフェッショナル、だけど恋愛は不器用というテ・ソヨン役を演じられました。どのように役作りをしていきましたか?</b>
自分の国だけではなく、海外で重要なポジションに就いてプロフェッショナルな仕事をしている人なら、きっと素敵な人だと思いました。でも、そのプロフェッショナルな姿だけでなく、人間的な部分ももちあわせている女性だと思いました。日本という国で、韓国人女性としてイルミネーションの総指揮を務めているというのは本当にすごいこと、格好いいことだなと。そのような意味で、プライドを持ってこの役に臨みました。一方で、自分の恋愛に不器なところはせつないなとも感じましたし、そこは自分と似ていると共感できたので、いっそうキャラクターへの愛情も湧きました。また、照明アーティストの役なので、イルミネーションの資料をリサーチしながら役作りをしていきました。

<B>―自分と似ている部分というのは?</b>
私も10年くらい演技をしているんですが、仕事が大好きで、ずっと仕事に集中してきました。でも、仕事以外の部分はちょっと…(笑)。恥ずかしいぐらい何もできないので、その辺りが似ているなと思いました(笑)。

<B>―恋愛スタイルはどうですか?一人の男性を想い続け、別れても忘れられないという女性でしたが。</b>
相手によって違うと思いますけど…。スムーズにいかないところは似ていると思います。(笑)

<B>―今回、相葉さん演じる優しすぎる光と、生田さん演じる夢に突き進む北山という2人の男性がいましたが、実際にはどちらがタイプですか?</b>
難しいですね。2人を合わせたような人? 私欲張りですかね(笑)。本当に2人とも良いキャラクターだったので。実際の相葉さんと生田さんもすごくいい方でした。いろいろと助けていただいて感謝しています。

<B>―光のいいところはどの辺ですか?</b>
やっぱりピュアですよね。自分の好きなことにずっと情熱を持っていて、うらやましいぐらいピュアだと思いました。

<B>―相葉さんは「嵐」のメンバーで、「嵐」は韓国でもかなり人気だそうですが、映画が始まる前から相葉さんのことは知っていましたか?</b>
「嵐」というグループは韓国でもとても人気があるので、「嵐」のことは知っていました。

<B>―相葉さんに関しては、自分が思っていた印象と何か違いはありましたか?</b>
特に先入観のようなものはなかったんですが、日本に来てみて、「嵐」の人気のすごさを改めて実感し、驚きました。街中どこに行っても「嵐」を見かけるんです。コンビニに行っても駅に行っても。それと、もう一つ驚いたのは、相葉さんの人間的な姿でした。これだけ人気があって、長い間活動されてきたキャリアのある方なのに、本当に驚くほど誠実で、こんなにも一生懸命できるのかというぐらい、誠実に臨んでいたんですね。そんな相葉さんの姿を見て、私もいろいろなことを学びましたし、自分自身を振り返るきっかけにもなりました。相葉さんを見ながら、もっと頑張らなきゃと思わされました。本当に素晴らしい方です。

<B>―劇中では、相葉さん演じる光と居酒屋に行き、酔っ払うシーンが出てきましたが、ハン・ヒョジュさんは実際にお酒を飲むとどうなりますか?</b>
最近はビールが好きで、気分よく1、2杯飲む程度なんですが、好きな仲間たちと一緒にいるときはリラックスして、けっこうたくさん飲むこともありますね。ときどき変わることもあります(笑)。

<B>―変わるというのは、どのように変わるんですか?失敗などもあったりするんですか?</b>
失敗はほとんどないですね。他の人に迷惑を掛けるようなことはないんですけど、一人ですごく気分が良くなるか、ときどき泣くこともあるので、どちらかです。でも、それも迷惑といえば迷惑なのかもしれないですね(笑)。

<B>―韓国でも庶民的な居酒屋などには行くんですか?</b>
そうですね。居酒屋は好きですね。

<B>―劇中、おじぎをしながら謝る光を見て、「ピドゥルギ(鳩)」みたい、とハン・ヒョジュさんが手の動きをつけて鳩のマネをするシーンがとてもキュートで面白かったんですが、これはハン・ヒョジュさんが現場でアイディアを出されて出来たシーンだとか。</b>
台本には、「ピドゥルギ」が何かというのを説明するのに、「グーグーグーグー」とだけ書いてあったんですが、もっと分かりやすくするために、動きをつけたらどうかと提案しました。事前にあのシーンについて、いろいろ追求したり、具体的な計画を立てたりしていたわけではなかったんですが、本読みの時に自然とそうなりました。

<B>―ちなみに、得意な動物のマネとかはありますか?</b>
そうですね~(と考え)、ないです(笑)。練習しましょうか?何かを。

<B>―何ができそうですか?</b>
ネコとか?でも、ネコは誰でもしますよね。ちょっと考えます(笑)。

<B>―他にも現場でアイディアを出されたりしたんですか?</b>
基本的には台本に忠実に演じていたんですが、面白さを出すために、居酒屋のシーンでは韓国語のアドリブを入れたりもしました。

<B>―犬童監督も、ハン・ヒョジュさんのアドリブ力を絶賛されていましたが、もともとアドリブは得意なほうですか?</b>
いいえ、アドリブはあまりしないほうです。今回の映画もたくさんはしていませんが、お芝居の中で自然とそうなりましたね。

<B>―役に成り切っていたからこそ、自然にアドリブが出たという感じですか?</b>
日本語は私にとって外国語なので、素の部分が出るときは自然と韓国語になっていたような気がします。木に引っ掛かった風船を取るシーンも「アイゴアイゴー(やれやれ)」と韓国語が自然と出てしまい、それを相葉さんが興味深く見ているという、面白い場面になっていたんじゃないかなと思います。私のアドリブが上手くできたというよりも、韓国語で演じた部分が上手く表現されていたのかなと思います。

<B>―今後、日本での活動も増やしていく考えはありますか?</b>
チャンスがあったら、また日本の映画、ドラマなど、日本の作品で女優活動をしたいですね。

<B>―日本のドラマもお好きだそうですが、演じてみたかったキャラクター、作品などはありましたか?</b>
木村拓哉さん主演の「ロングバケーション」が好きで、ヒロインのキャラクターも本当に良かったので、ああいう役をやってみたいなと思いました。

<B>―ことしは韓国でも「セシボン」、「妙香山館」など映画への出演が多かったんですが、最近は映画にこだわって作品選びをしているんですか?</b>
特にそういうわけではないんですけど、ことしは結果的にそうなりました。でも、ドラマの仕事もしたいです。

<B>―シナリオが良かったら、ドラマでも映画でも、という感じですか?</b>
そうですね。どちらも好きなので。ドラマはスケジュールがすごく大変だから、映画の方が体力的には良いですけど(笑)。それぞれに長所と短所があるので、いい作品だったら、ドラマでも映画でも、それと舞台もやりたいです。


<B>―今後の予定としては?</b>
今は、映画「ビューティーインサイド」の撮影をしています。毎日別人になっている男性を愛する女性の役を演じるんですが、すごく面白いです。今まで見たことのない台本で、十分にできるかどうか分からないんですが、すごく楽しく撮影をしています。


間近で会ったハン・ヒョジュは、透き通るような白い肌の小顔で、背が高くスラッとしたとてもキレイな女優。それでいて自然体で、質問によって、ジェスチャーを交えながらさまざまな表情を見せ、キュートな魅力あふれる女性だった。

 韓国ではキャリアもあり、国民的正統派女優と言われるほどの人なのに、全くおごることなく、通訳の助けを借りる場面もあったが、できるだけ日本語で質問に答えようとする姿勢にも感心させられた。

 才色兼備だが、悲しい失恋の痛みを抱えるテ・ソヨン役で、また新たな一面を見せたハン・ヒョジュの熱演、そして気になる主人公たちの恋の行方は、ぜひ劇場で堪能しよう!






映画『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』テーマ曲
映画『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』テーマ曲




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