歌手ユンナ
歌手ユンナ
7月25日、東京・赤坂BLITZで、プレミアムライブ「TBS ラジオ PRESENTS 2015 ユンナ プレミアムライブ~ただいま~」を開催し、9月上旬には、5年ぶりのオリジナルミニアルバムをリリースする女性シンガー、ユンナが日本での本格的な活動再開に先駆け、プロモーションのため、来日した。

ユンナ の最新ニュースまとめ

 ユンナは2004年、日本でデビューし、新人らしからぬ歌唱力と流暢な日本語スキル、そしてピアノの弾き語りというパフォーマンスで注目を浴び、2ndシングル「ほうき星」でオリコン上位にランクイン。岩崎良美 の大ヒット曲「タッチ」をカバーし、一躍人気アーティストの座に。2006年に韓国でデビュー後、ヒットを連発し、歌唱力に定評のある実力派アーティストとして高い評価を得ている。

 最近では、5月25日にドラマ「Who are you-学校2015」のOST「祈り」をリリースし、5月28日から6月7日までソウル市内で小劇場コンサート「ケ・セラ・セラ」を開催するなど、大活躍しているユンナが、久しぶりの日本での活動を前に、ライブやファンへの思いをはじめ、近況、愛犬との日常まで、すべて日本語で語ってくれた。


<b>―お仕事での来日は、昨年9月の「People」発売記念インストアイベント以来だと思いますが、まずはこの間の韓国での活動の近況から教えてください。</b>
350人ぐらい入るちっちゃい劇場で、8公演のコンサート「ケ・セラ・セラ」をやらせてもらったんですけど、それがすごく楽しかったですね。前は、(小劇場ライブは)怖かったんですよ。大劇場のほうが、お客さんの顔がじゃがいもみたいに見えるし(笑)、顔がはっきり見えないほうが楽だったんですけど、今は、“お客さんが歌を聴いているとき、こういう顔をしてるんだ”とか“こういう目つきをしてるんだ”っていうのが分かるから、心を通わせ合える心地良さがいいなって思いましたね。この仕事っていいなと思ったし。

<b>―日本からもファンが見に行ったみたいですが、すぐ分かりました?</b>
分かりました。客席は350人だから、もう顔が丸見えなんですよ(笑)。だから、馴染みの顔が見えて、“あっ、来てる来てる”って。韓国語とか、勉強されているのかもしれないけれど、十分には分からないじゃないですか。曲を聴くために、ここまで来てくれたっていうのがすごくありがたくて。早く日本で活動を再開しないとなって思いましたね。

<b>―ライブの他にも、ドラマ「Who are you-学校2015」のOSTへの参加もありましたね。</b>
ハイ、学園モノのドラマで。あの曲は特別だと思うんですよね。私も大好きな曲で。やっぱり、団体の生活をしていると、いじめとか、本当に解けない一生の問題にぶつかるじゃないですか。そういうことを語っている曲で、“あなたのためにお祈りするよ。傷つかないようにね”っていう内容なんですね。そういうテーマがすごく伝わってきて、この曲で元気付けられるといいなっていう思いで歌いました。

<b>―それから、最近ではドラマ「プロデューサー」で、劇中IUさんがユンナさんの代表曲「待ちながら」を歌い、話題になっているという韓国のニュース記事を見ましたが。</b>
あれはうれしかったですね。あの曲は不思議で、A面の曲じゃなかったし、プロモーションをしていなかったのに、すごく長い間愛されて。やっぱり、いい曲が持っている力って、すごいなって思いましたね。IUさんが歌ってくれたおかげで、音源チャートのトップ100に入っちゃったんですけど(笑)。本当にありがたいです。

<b>―「待ちながら」はご自分の片思いの体験を詩に込めたとか。</b>
16歳のときかな、好きな人がいたんですよ。その片思いを書いた曲なので、IUさんが歌っているシーンを見て、よくハマっているなと。すごく不思議な感覚でしたね。

<b>―日本のコンサートで歌うご予定は?</b>
あぁ、日本語バージョンがないから…。でも機会があれば、日本語バージョンにしたいと思っています。

<b>―今回、久しぶりに来た日本の印象はいかがですか?</b>
ぜんぜん変わってないなっていうところもあるし、自分が変わったなっていうところもあるし。日本語は難しいなって感じている部分もありますね。

<b>―日本語は難しいですか!? 今回、このインタビューを日本語ですべて行うと聞いて、さすがだなと思ったんですが。</b>
いやいや、そんなことはないです(笑)。

<b>―韓国にいる間は、あまり日本語は使わないと思いますが、これだけの日本語スキルをどうやってキープしていたんですか?</b>
友達と電話でしゃべったり、日本のバラエティー番組とかを見たりしながら、なんとかしようと思っていたんですけど、やっぱり難しいですね。

<b>―さきほど“自分が変わった”とおっしゃっていましたが、どういう部分が変わったんでしょうか。</b>
なんなんでしょうね。不思議な緊張感とかもあって、7月25日に赤坂BLITZでライブをやることになったんですけど、“1時間半のステージを引っ張っていけるかな”って心配になったり。まあ、10代の頃よりは、今のほうが責任感みたいなのも感じているんですよね、きっと。

<b>―ステージに向かう姿勢が、デビューから10年以上経って変わってきたということですか?</b>
そうですね。昔は怖いもの知らずだったんで、なんだってOKだったんですけど、今はやっぱりすごく責任感を感じて、ただただステージで歌うだけじゃダメなのかとも思ったりしますね。

<b>―そのコンサートまであと1か月ぐらいです。</b>
めちゃめちゃ緊張しています。まだセットリストも何も決まっていなくて、本当に困っていますから(笑)。

<b>―今の一番の悩みは何ですか?</b>
やっぱりステージをちゃんと引っ張って、お客さんと心を通わせることができるのかっていうのが、一番の心配で。そのためには、セットリストも重要だし、MCも重要だと思うし。どれだけうまくしゃべって、うまく歌っても、心を通わせられなかったら、それは失敗だと思うので。そのポイントって何だろうって、今考えていますね。日本のお客さんと触れ合うのが久々なので、皆さんは最近何が好きなのか、最近はどんな人が好きなのか、私に求めていることは何なのかっていうことを知りたくて。

<b>―ライブのタイトルに「ただいま」と入っていますが、この言葉にはどういう思いが込められているんですか?</b>
タイトルを決める日が迫り、うちの事務所の社長から、“今日までに決めないとダメ”っていうメッセージが送られてきて、言葉をポンポン投げ合っていたんですが、「ただいま」って言葉が出たときに、「あっ、これじゃないか!」って。私には、久々に戻ってきたっていう感覚なんですね。日本でデビューして、一番重要な時期を日本で過ごしていたから、やっぱり戻ってきたっていう感覚があるし、待ってくれている方たちも10年くらい応援してくれているわけじゃないですか。4年間ブランクもあったのに、それでもあきらめず、今まで応援してくれているから、その方たちに向けて「ただいま」って言いたいと思ったんですよね。

<b>―ライブMCは、ずっと韓国でラジオのパーソナリティーをされているから、問題なさそうですが。</b>
いやぁ、でもラジオは韓国語ですからね(笑)。日本語だと、またぜんぜん感覚が違うんですよ。いわゆるスベっちゃったりしたら、どうしようかなって。古い人になっちゃうといやだなとか、そういう感じですね。

<b>―アーティストの方なのに、スベったらどうしようって(笑)</b>
ハハハ。まあ、お笑いを目指しているわけじゃないですけど。でも、変なことをしゃべっちゃって、空回るとイヤだなとか思いますね。

<b>―ギャグを取り入れようとか考えているんですか?</b>
最近、日本で流行っているギャグはなんだろうって思って、昨日ずっとホテルでテレビを見ていたんですけど、やっぱり私にはちょっと分かりづらくて。お笑いは難しいですね。

<b>―今、ライブに向けて、具体的に準備していることはありますか?</b>
歌の練習はずっと続けています。久々だから、歌詞なんかも、本当にかすかに覚えている感じなんですよ。あと昔の曲なんて、メロディーすら覚えていなかったりするんですよね。だから、自分の曲なんですけど、それを勉強しなくちゃいけなくて、詩を覚えたり、メロディーを覚えたりしていますね。

<b>―でも一度歌っている曲だから、すぐに感覚が蘇ってきたりしませんか?</b>
ちょっと蘇るけど、確実には蘇らないっていうところにいます(笑)。あと、今年27歳になったんですけど、昔の曲を聴くと、歌詞がぜんぜん違って伝わってくるんですよ。これって不思議だなって。あのときは、ぜんぜん意味が分かっていなかったんだっていうことに気が付いて、それがまたちょっと不思議な感覚でもありますね。

<b>―ライブでは、9月に発売されるミニアルバムの収録曲も初披露するということですが、どんな曲になるんでしょうか?</b>
ちょっと季節感のある曲もあるし、ラブソングもあるし、元気付けるような曲もあるし。やっぱり、夢を歌っていきたいなっていう思いがあるんで、この間、歌詞を仕上げたんですけど、全部自分で書いているので、その思いが伝わるといいなって思っています。

<b>―日本語で歌詞を書く作業ってどうでしたか?</b>
難しいんですよ! スマホでずっと辞書を見て(笑)。これで合っているのかなって。日本の友達にも「これおかしくない?」とか「この行はヘンじゃない?」とか聞いたりして、何回も直して。

<b>―どういうときに作詞はされるんですか?</b>
書かなきゃいけないときですね(笑)。もう出さなきゃいけないっていう限界まで追い込まれてから、やるタイプです。

<b>―普段から思いついた歌詞を書き留めたりとかは。</b>
そういうこともするんですけど、まとめるのが一番難しいんですよ。モチーフとか、こういうことを言いたいっていうのはたくさんあって、書き留めてあるんですけど、それを詩にして、一つのストーリーにするのが難しくて。迫られないと、まとめられないんですよね。

<b>―でも迫られて、作業を始めると、早いほうなんですか?</b>
早いです。まだ27だからかもしれないですけど(笑)。スピードはあると思います。

<b>―ライブポスターの写真はロングヘアでしたが、髪を切られたんですね。</b>
エクステだったんですよ。

<b>―ユンナさんはけっこうヘアスタイルを変えるイメージがあるんですが、いつもどんなタイミングで変えているんですか?</b>
社長の言うとおりに(笑)。社長が長い髪が好きだって言うから、長い髪かなって。うちの韓国のスタッフはみんな男性なんですよ。だから、女性っぽい感じがものすごく好きで、ショートカットなんて嫌いなんです。だから「こうしたほうがいいんじゃない?」って言われると、面倒くさくなっちゃって「わかりました、やります」って(笑)。私は短いほうが好きなんですけどね。

<b>―ツイッターには、自撮り写真がよくアップされていますが。</b>
あっ、見られたんですか!? ふざけているんですけど(笑)。

<b>―すっぴん写真も多いなと。</b>
ファンの方たちと遊んでいると思ってくだされば。

<b>―日常をちょっとお見せしようと?</b>
共有しようかなと思っていて。

<b>―すっぴん写真を見ていても、本当に肌がキレイだなと思います。</b>
でも、もうエステとか皮膚科に行かないとダメですね(笑)。

<b>―食べ物に気を付けているとか、運動しているなど何かされていることは?</b>
運動はしていますけど、食べ物はそこまで気を付けていないです。いろいろ食べていますね。太るのを気にせず(笑)。

<b>―今回、日本に来てからは、好きなものは食べたんですか?</b>
昨日、お寿司を食べました! 社長に連れて行ってもらって。ウニがよかったですね。北海道の「はだて」の生ウニっていうのがあって、本当においしかったです。

<b>―お寿司以外だと、他に食べたいと思っているものは?</b>
鎌倉のそばが食べたいですね。店の名前は覚えていないんですけど、すごく有名なおそば屋さんがあって、そこのかけそばがおいしいんですよ。その味が忘れられなくて。機会があったら、また行きたいと思っています。

<b>―昨日はドン・キホーテにも行かれたとか。</b>
ヘンなものばっかり買いましたけど(笑)。虫除けとか、ちょっとしたものを。ドン・キホーテとか日本の薬局は、メークアイテムとか雑貨とかいろいろ売っているじゃないですか。私、雑貨が大好きなので、そういうのを見るのが本当に楽しいですね。

<b>―ツイッターには、愛犬2匹の写真もたくさん掲載されていますね。いつから一緒に暮らしているんですか?</b>
1匹は1月からで、もう1匹は3月か4月ぐらいからかな。カマンとプアっていうんですけど、カマンは見た目が黒いので、韓国語でブラックっていう意味の「カマン」と名付けて、プアは、なんかふわっとしていて、ほんわかしているっていうか。余裕満々なんですよ、あの子は。だからプアにしたんですけど。

<b>―今回は韓国でお留守番ですか?</b>
ハイ。気にはなりますけど、友達に預けているので大丈夫だと思います。

<b>―やっぱり一日の中で、癒される時間というとワンちゃんたちと過ごしている時間だったりするんですか?</b>
そうですね。私、不眠症でけっこう大変な時期があったんですけど、あいつらが寝ていると、なぜか私も眠くなるんですよ。で、一緒に寝たりすると気が楽だし、体も軽くなっているし。ヒーリング効果がバツグンですね。

<b>―今後の活動計画を教えてください。</b>
日本では、7月25日に赤坂BLITZでライブを開催した後、9月ニュ<b>―アルバムの発売が予定されていて、韓国では、5thアルバムが10月か11月くらいに発売されると思います。日本と韓国のアルバムはあまり曲がかぶらないようにしようという話になっているので、両方とも楽しめるような内容になるのではないかと。

<b>―ことしもあと残り半年ですが、音楽三昧ですね。</b>
そうですね、頑張らないと。

<b>―仕事で充実していると気分的にはいかがですか?</b>
とてもいいですね。すごくワクワクしていて。やっぱり、私は仕事をしないとダメかなって思いますね。こっちのほうが元気ハツラツです。“元気ハツラツ”とか、昔の言葉!? こんなこと、ライブで言うとダメでしょうね(笑)。

<b>―今は自分にとって、アーティストの仕事って何だと思いますか?</b>
やっぱりデビュー当時は、好きでやっているっていう考えだったので、好きじゃなくなったら、いつでも辞められるっていう感覚があったんですよ。でも、今考えると、自分の好き嫌いということじゃなくて、聴いてくれる人がいるからこそ、私は存在できるということに気付いたから、自分の好き嫌いとはぜんぜん関係ないことだと思っているし、昔は遊びっていうふうに思っていたところもあったんですけど、今はこれが私の生きる道で、行かなくちゃいけない道でもあって、自分が作っていかなきゃいけない夢であるというふうに考えています。

<b>―夢というと、どんなことですか?</b>
大きな夢としては、ワールドツアーをやれたらいいなと思っているんですけど、まずは一つ一つやっていかなきゃなと思っていて。今は7月25日のライブをちゃんと終えて、その次は日本でもツアーをしたいなと。今回、東京に来られない方々もいらっしゃいますから、地方の皆さんに会いに行きたいと思っています。

<b>―では最後に、ファンの方にメッセージをお願いします。</b>
長い間お待たせしちゃって、本当に申し訳ない気持ちとありがたい気持ちがあるんですけど、今後待ってくれていた分、お返しができるように、いろいろな分野で活動していきたいと思っているので、応援よろしくお願いします!



 本人はかなり謙遜していたが、日本人のアーティストとインタビューをしているのではないかと錯覚するほど、完璧な日本語で受け答えをしてくれたユンナ。インタビューを通して、音楽に向き合う姿勢や「これが私の生きる道で、行かなくちゃいけない道でもあって、自分が作っていかなきゃいけない夢」と語っているときの決意に満ちた、清々しい表情がこの10年の成長を物語っていると感じた。


 アーティストとして一段と成長した姿で、「ただいま」と帰ってきたユンナのプレミアムライブ、そして新曲が楽しみでならない。


(episode-45) ユンナ- ヘソン&待ちながら
(episode-45) ユンナ- ヘソン&待ちながら




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