8大鉄則が全部入っていたのが「冬のソナタ」(画像は主演のペ・ヨンジュン、OSEN)
8大鉄則が全部入っていたのが「冬のソナタ」(画像は主演のペ・ヨンジュン、OSEN)
韓国ドラマを数多く見ると、そこに明確な鉄則があることがわかる。ドラマをおもしろくするための仕掛けに共通性があるのだ。それを集約したのがこの「8大鉄則」である。おなじみのネタばかり。なるほど、韓国ドラマがおもしろいはずだ。

韓国ドラマ「冬のソナタ」のネタバレあらすじ、キャスト、視聴率、相関図、感想


鉄則1:出生の秘密
ストーリーのどんでん返しは出生の秘密が鍵を握る

 現実の世界では、そう出生の秘密があるわけではない。しかし、韓国ドラマはお決まりのように出生の秘密を扱っている。出生の秘密はやがて主人公たちの兄妹疑惑にまで発展し、最後までストーリーを引っ張り続ける。
 「また出生の秘密?」そうウンザリされても、出生の秘密というネタをとことん使い切るのが韓国ドラマである。

鉄則2:記憶喪失
謎めいた記憶喪失は物語をスリリングにする

 こちらも「またか」と思うのだが、つい見入ってしまうのは、記憶喪失によって起こるストーリーがハンパじゃなくおもしろいから。
 
人がそう簡単に記憶を喪失するものなのか、という疑問はともかくとして、韓国ドラマにとって記憶喪失は筋に困ったときの万能薬になっている。

鉄則3:難病
ドラマのうえで難病を治す妙薬は?

 純愛物語はハッピーエンドより悲しい死別のほうが余韻が残る……それが、古今東西のドラマ制作者の鉄則。涙の数だけ人気が上がるものなのだ。必然的に主人公のどちらかが重い病気にかからざるをえなくなる。

 不思議なことに、ドラマの中の「難病」は現代の医学でなく、視聴者の切実な声によって治るケースもある。

鉄則4:四角関係
三角関係よりもっとドラマを複雑にする

 三角関係という設定は見る者を息苦しくさせるときがあるが、人間関係の面積が広くなる分だけ四角関係はドラマにゆとりをもたらしてくれる。

 恋のかけひきに敗れ一人泣くことがあっても、その泣いている人を遠くからじっと見つめている第四の存在。しかも、その目には愛が宿っている……といったように、複雑に愛憎がからみあう四角関係というのは、長丁場のドラマを飽きさせずに引っ張っていく力がある。

鉄則5:交通事故
ドラマ上では交通事故の発生率が世界一

 韓国ドラマでは、登場人物が交通事故に遭う確率が異様に高い。

 恋愛がうまくいきそうになると交通事故、悲劇を乗り越えて幸せをつかみかけると交通事故、という有様。ちょっと交通事故を乱発しすぎるのだが、突然の状況転換を促すのに適したネタであることは確か。

 やっぱり韓国ドラマは、「困ったときは交通事故」なのである。

鉄則6:イジメ
主人公は徹底的なイジメにあう!

 主人公の女性はたいてい純粋で無垢。しかし、そのまま放っておかないのが韓国ドラマである。かならず意地悪な女が出てきて、無防備な主人公をいびりまくる。

 主人公を困らせる意地悪な女の存在は永遠に不滅だ。

鉄則7:親子の葛藤
絶対的な存在に逆らうからドラマになる

 韓国では、両親は子供にとって「恩人」であり「先生」であり「教祖サマ」である。いわば、絶対的な存在なのだ。だからこそ、親に対しては最大の敬語を使う。そこが、ため口が普通の日本とはまったく違うところだ。

 当然ながら、親の言うことには服従。まさに天の声である。そうした親子の絶対的関係がわからないと、韓国ドラマを正しく理解できないだろう。

 逆に言うと、韓国社会には「親の言うことに素直に従うものだ」という共通認識があるから、そうでないケースは恰好のネタになる。話がこじれればこじれるほどドラマ的な要素が強くなるというわけだ。

 日本の場合は親に従わないことがよくあるので、そんなケースも特別なエピソードにならないが、韓国では非常に重要な反逆となり、話が二転三転するきっかけになる。つまり、「親子の葛藤」はドラマの根底をゆるがす劇薬になりやすい。

鉄則8:御曹司
ドラマの中では20代の重役が当たり前

 韓国ドラマに次から次へと出てくるのがハンサムな御曹司。しかし、恋のトラブルが起こると、仕事そっちのけで東奔西走する。

 一体、いつ仕事をしているのかという状態なのだ。とはいえ、誰もあこがれる御曹司のほうが、ドラマに華やかさが加わるのは確か。

 ドラマはやっぱりあこがれの世界。ビンボーくさい男より御曹司を出したほうが、視聴者の関心を集められるのも当然のことかも。韓国ドラマは、その法則に素直に従っているだけなのだ。


文=「ロコレ」編集部(ロコレ提供)
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