チェ・ミンス の最新ニュースまとめ
3月28日から韓国SBSで放送された『テバク』は、チャン・グンソク、ヨ・ジング、チョン・グァンリョルとキャストがすばらしいが、その中でも異彩を放っているのがチェ・ミンスだ。
韓国の個性派俳優の中でも際立っているチェ・ミンス。彼は『テバク』の中で19代王・粛宗(スクチョン)を演じるが、今まで多くの俳優が演じてきた粛宗とはかなり違ったイメージをかもしだすだろう。
それが『テバク』にどう影響していくのか。
ここで、チェ・ミンスのキャリアを見てみよう。
1962年生まれの彼は、芸能一家の二世として育ち、恵まれた容姿で自分の道を切り開いてきた。
チェ・ミンスがよく演じた役は、困難にも屈しない強く無骨な男だ。
肩に力をいれ、目を光らせる場面の連続。それが「タフガイ」とも呼ばれるチェ・ミンスの真骨頂だった。
彼がそのイメージを固めたのは、何よりもあの有名なドラマ『砂時計』(1995年)だった。
チェ・ミンスは、「俺、震えているか」というセリフで有名なジョン・テスの役で一気にカリスマ性を発揮した。その後、彼は悲壮感あふれる役を主に演じてきた。
しかし、いつも「重みのある役」ばかりをやってきたのではない。1999年の映画『チュ・ノミョンのベーカリー』では、コミカルな演技も見せて、観客たちを大いに笑わせた。
もともと下地があった。出世作であるドラマ『愛が何であって』(1992年)で彼は主人公のデバリ役で視聴者を楽しませた。
保守的な家の長男と開放的な家で育った女性が夫婦として作り出すコミカルなシチュエーションは爆発的な人気を呼び、中国でも大変な人気を得た。今の韓流ブームの先駆けにもなっていた。
彼自身は、いつも精一杯に演じてきただけだという。
■「いつでも責任を取る」
チェ・ミンスにはユニークな発言が多い。
自分の俳優としての立場についてはこう断言していた。
「月や太陽は自分が月なのか太陽なのか知らないでしょ?それは人が勝手に付けただけの名です。私も人が自分の演技をどう見るかには関心がありません。ただ一本一本の作品に全力を注ぐだけ。単純なことだが、それが何よりも基本的なことなのです。」
まさに、信念の言葉である。
また、40代に入った頃にはこう語っていた。
「今まで走りっぱなしできたので、見逃したものもあります。それを見直し、もっと奥まで自分を見つめたいですね。そして、生物学的な年齢は意味のないものですが、80歳になっても演技を続けているのなら、そのときも建物の間を飛び越えられるように用意しなければならないでしょう。」
こう言ったあとで、チェ・ミンスは明確な口調で続けた。
「でも、老いてもう自分の姿が自分らしくなくなったら、それ以上の演技はできません。責任を取りたいですね。明日でも演技をやめられます。」
チェ・ミンスには、「責任を取る」という意味での覚悟が備わっている。
■トラブルを乗り越えて
チェ・ミンスに会うと緊張してしまうという後輩の俳優は多い。彼は芸能界でも威厳をもって一目置かれる俳優なのである。
2007年にはペ・ヨンジュンが主演した『太王四神記』に出演。そこで、演じた役は陰謀をめぐらす悪の帝王だった。
凄味のある悪役だった。清々しいペ・ヨンジュンとの対比で、チェ・ミンスは『太王四神記』というドラマを強烈に引き締めた。
しかし、以後のチェ・ミンスにはトラブルがつきまとった。暴行事件や訴訟問題で謹慎していた時期も長かった。いつしか「怪優」のイメージもつきまとった。
そんなチェ・ミンスが再びテレビドラマに戻ってきた。『テバク』で演じる粛宗は、歴史のうえでも個性的な王であった。
有能な政治的手腕を発揮する一方で、女性問題で様々な難題を引き起こしている。そんな「危ない国王」をチェ・ミンスが演じるということで、「何が起きるかわからない」という期待感も高まる。
『テバク』の中で粛宗は、せっかく生まれた王子なのに「自分の息子ではない」という疑念にかられて捨ててしまう。それがチャン・グンソクが演じるテギルであり、このテギルと粛宗の対決もまた大いに楽しみである。
チェ・ミンスが出演することで、間違いなく『テバク』は面白くなる。
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