最近はどうか知りませんが、十年ぐらい前までは日本の経済力が韓国を上回っていて余裕があった点と、日本人特有のやさしさ、特に相手を重んじる心配りの点からいろいろな交渉ごとで、日本側が韓国側の要求を受け入れたような気がします。
日韓の航空会社による交渉においても、日本と韓国の航空会社に大きな差があったため最後には日本側が譲歩する場面を何度か目撃しました。韓国の会社から「◯◯の路線権を取れ」という至上命令が下れば、それこそ死に物狂いで食い下がり、交渉相手の家まで押しかけた韓国の航空会社の兵つわものもいたそうです。
その無鉄砲なやりかたに辟易して譲る余裕や、やさしさから韓国側の要求を受けいれたケースもありました。
そのおかげでしょうか、日韓線の地方からの路線は、ほとんど韓国キャリアが運行しています。もちろん、日本政府に地方都市出身の国会議員や、自治体からの圧力・陳情があった点も見逃せません。日本の地方都市から韓国ソウルを結ぶ路線ができれば、海外旅行が便利になり、自治体の首長には国際路線を作ったという実績が残ります。
文=権 鎔大(ゴン ヨンデ)
出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大 発行/駿河台出版社)
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