俳優カン・ジファン
俳優カン・ジファン
ドラマ「がんばれ!クムスン」でヒロインの相手役を演じ、日本やアジア各国で放送されるとたちまちアジアのスターとなった俳優カン・ジファン。約1年ぶりとなる日本でのファンミーティングの東京公演が、11月22日(火)東京・豊洲PITにて開催された。

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 久しぶりのカン・ジファンとの再会に熱気に溢れる会場。暗転するとスポットライトが客席を照らし、客席扉からサングラスにシックなブラックの衣装に身を包んだカン・ジファンが姿を現した。カリスマオーラ全開のカン・ジファンに会場は大興奮。ファンの歓声の中をハイタッチで触れ合いながらステージに上がると、耳に手を当ててさらに歓声を煽り、ここぞとばかりにサングラスをかっこよく外してファンを沸かせた。

 大阪公演を終えた後ということもあって、「なんでやねん!まいど!こんにちは、カン・ジファンです」と関西弁も交えてあいさつ。1年ぶりのファンとの再会にドキドキして眠れなかったというカン・ジファンは、「今日地震ありましたよね。皆さん大丈夫でしたか?」とファンを気遣う優しさを見せた。

 MCのYumiの軽快な進行で、ファンミーティングは2年ぶりの復帰作となったMBCドラマ「モンスター」の報告からスタート。ベストシーンをファンと共に鑑賞し、ドラマを振り返った。同ドラマは韓国社会の0.001%の社会特権層の陰謀に巻き込まれ、家族や人生など全てを失ってしまうカン・ギタン(カン・ジファン)の壮絶な復讐劇とヒロインとの切ない恋愛を描いた作品。50話にもなる撮影は8か月間の長丁場。復讐劇ということで感情の上下も多く、「精神的、肉体的に大変でした」と打ち明けた。1日の睡眠時間が2~3時間、週に1日しか休みがないという日々が半年以上続いたというが、「そのおかげでこうしていい作品に仕上がったと思います。幸せですし、よかったと思います」と話すカン・ジファン。

 ホームレスのような格好で犬の餌を食べるインパクトのあるシーンについて、「子役から成人に代わって初登場する重要なシーン。小道具チームにお願いして、実際に使っているお店の犬の餌の器を持ってきてもらったんです」と演技に対する徹底したこだわりを語り、光も空気も入ってこないコンテナボックスの中で撮影したという壮絶な拷問シーンについては、「顔が充血しているんですが、息を止めて顔と目にぐっと力を入れるとああいう表情になるんです。いい環境でもやっても大変なのに、暑くて空気が悪い中でやったのでとても大変で倒れそうになるくらいでした」と打ち明けた。「大変な思いをして撮ったのに、母でさえこういう苦労話を聞いてくれなかった。ドラマも終わってしまって誰も聞いてくれないし、でも今日こうして聞いてもらえて本当にいいですね!」と喜ぶカン・ジファンに、「ジファン氏、お疲れさまでした!」とファンが声を揃えて労をねぎらうと満面の笑顔を見せた。

 ここでカン・ジファンの恋愛傾向を予想して事前にファン投票していたボードがステージに登場。「先にキスを試みる彼女」という設問に「A:恥ずかしがらずに受けてあげる、B:関心をわざとそらす」という選択肢。AとBが拮抗するファンの予想に対して、カン・ジファンの回答はA。「若かったころは男の方から先にしたかったんですよね。でも僕も歳を取ったので…女性の方からしてくれたらうれしいですね(笑)」とお茶目に答えた。「ときめくスキンシップは?」という問いには、「A:手をつなぐ、B:抱擁」という選択肢。ファンの予想はBだが、「ときめくのは“手をつなぐ”ですね。彼女と手をつないで道を歩いてみたかった」と明かす。Yumiがどんな風につなぐか尋ねると、「最初は普通に、次に恋人握りで、最後はポケット」と一人でやってみせ、「きゃ~っ」とファンの妄想も炸裂。他にもさまざまな角度からの設問と回答でカン・ジファンの恋愛傾向を読み解き、理想のタイプは「可愛くなければならない」としながらも、結婚を考えて「家庭的な人がいい」と話した。

 ホットな雰囲気で前半を終えるとカン・ジファンは一旦退席し、オフの姿がたっぷり詰まったブリッジ映像「カン・ジファンのSingle Life」を見ながら再登場を待つことに。愛犬ショリとコムリに「待て」を覚えさせ「天才犬だ」と目尻を下げる親バカぶりを発揮したり、キムチチゲを大雑把に作って食べる姿や、インテリアへのこだわり、自ら行うベランダの補修作業、始めてまだ1週間というゴルフの練習姿など、かっこいいのにどこかコミカルなカン・ジファンの日常にファンは大爆笑。

 後半は、長髪のカツラを被りレトロな衣装のカン・ジファンが繰り広げる「DJ K OPPA(オッパ)」のコーナーへ。「皆さんのお悩みをDJ Kが解決します」とファンからのお悩みの手紙を読み上げるカン・ジファン。会えない時間が寂しくてK-POPや他のスターに浮気しそうになるがどうしたらいいかという悩みに、「絶対ダメ!浮気するなよ!」と一喝して笑いを誘うと、「100%解決できる処方箋をお伝えします。朝、目覚めたらすぐに僕のことを考えてください。アラームを僕の唯一のヒット曲『ただの知り合い』にして、昼にはさっき映像で教えたキムチチゲを作って食べてください。夜は僕の出演したドラマを見ながら、夢の中で僕に会えばいいですね」と見事な解決策を示すなど、それぞれの悩みをユーモアで解決してファンを沸かせた。
そして「誰でも生きていると疲れて大変なときもあります。でもその時間をどのように過ごすのか、心の持ちようだと思う。皆さんの心にはいつも僕がいますから。ひとりぼっちだと思わないでくださいね」と真面目なアドバイスに、大きな拍手が沸き起こった。

 女性ボーカリストとギター、キーボードの生演奏を交え、「彼女に会う場所 100m前」や「プロポーズソング」、「TOMORROW」などバラードからポップな曲までさまざまな音楽でファンを楽しませると、白いニットに衣装をチェンジし、自らギターやハーモニカを演奏しながらさらに歌い上げるカン・ジファン。紙吹雪が舞う中で「月が私の心を表現しているのです」(中国語バージョン)など、秋にふさわしい音楽とユーモア溢れるトークで心温まるライブステージを披露した。

 アンコールの拍手に応えて再びステージへ登場したカン・ジファンは「ただの知り合い」を熱唱。
そしてここでファンからのサプライズ。客席のファンが立ち上がると、カン・ジファンへの思いを綴った手紙を読み上げた。「あなたのセリフは見ている人それぞれに愛や勇気を与える不思議な力があります」と思いを伝えたファンの言葉を、目を潤ませながらじっと聴き入るカン・ジファン。続く客席からの「Love Love Love」の大合唱に「本当に僕のために…」と言葉を詰まらせ、「僕をこうして泣かせて、また僕を帰すんですね(笑)」と照れ笑い。そして「今日は日本に来て本当によかったです。ありがとうございました」と感謝を伝え、何度も手振ってステージを後にした。

 終演後はハイタッチ会でファンに直接来場の感謝を伝え、ファンミーティングは幕を閉じた。俳優としての徹底したこだわりと、飾らない姿とのギャップでファンの心を掴んで離さないカン・ジファン。次回作も楽しみに待ちたい。



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