既存のものに比べ効能が優れ副作用も少ない糖尿病治療薬候補物質が開発された。韓国科学研究院は1日、生態機能調節物質開発事業団のアン・ジンヒ博士チームが永進薬品との協力研究を通じ、優秀な抗糖尿効果のある新たな2型糖尿病治療剤候補物質を開発したと明らかにした。
 この候補物質は、食後にインスリン分泌を促し血糖を下げるインクレチンを即座に分解し糖尿病を引き起こす、ジペプチジル・ペプチダーゼ(DPP)IV酵素を抑制する。インクレチンの濃度を長期間維持させる機能がある。研究陣は、DPPIVに働きかける糖尿病治療剤開発に向け、各種化合物情報を収集し管理する化合物ライブラリーからDPPIV抑制効果のある物質を探し出し、この物質を基により強い効果のある新物質を合成することに成功した。この新物質の血糖低下効果を確認しており、物質特許など4件の国内特許を出願済のほか、国際特許の出願も進めている。

 アン博士は、このDPPIV阻害薬は選択性に優れ、人体固有の血糖調節システムを強化し、血糖濃度が高まったときだけ作用するため、低血糖、胃腸障害、体重増加など、既存の糖尿病治療剤の副作用を軽減することができるのが特徴だと話している。

 研究院は同日、新薬専門技術事業家ベンチャー企業とこの新物質に対する技術移転契約を締結した。今後は新薬開発に向けた前臨床試験が進められる。


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