逮捕された31歳無職の男=20日、ソウル(聯合)
逮捕された31歳無職の男=20日、ソウル(聯合)
【ソウル21日聯合】ソウル・江南で20日午前、31歳の無職の男が「世間が自分を無視している」という理由で、居住する「考試院」と呼ばれる住宅施設に火をつけ、逃げようとした居住者らを凶器で切りつけた。この事件で6人が死亡、7人が負傷した。男はその場で逮捕された。
 警察は21日午後、男に対し殺人および現住建造物放火致死などの容疑で拘束令状を申請した。調べに対し男は、日ごろからスリラー映画やアクション映画を好み、韓国映画「甘い人生」を見て主人公がかっこいいと思い、犯行道具を準備したと供述している。同映画は2004年に公開されたもので、暴力団員が主人公。また、周囲の人から無視されているという精神的苦痛のため、犯行を準備したとも話している。

 警察によると、男は犯行当時、煙の中でも前が見えるようゴーグルとマスクを着用し、頭にライトを着けていた。凶器は刺身包丁で、このほか、弾が装てんされたガス銃、果物ナイフ2丁、拳銃型ライター2個、ライター用油2缶などを押収しており、警察は事前にち密な計画を立てた上での犯行とみている。男は下肢に静脈瘤(りゅう)があるが手術費用がなく、考試院家賃や携帯電話料金などがかさみ、金銭的な圧迫を感じていたとみられる。それ以外の特別な疾病や通院はない。

Copyright 2008(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0