キム・ヒジョン の最新ニュースまとめ
金さんが在日社会に初めて接したのは、27歳だった1991年のこと。学生時代にデモのひとつもしたことがなかった彼女が、日本に留学に行き、統一運動家で後に夫となる在日3世の鄭甲寿(チョン・ガプス)さん(ワンコリアフェスティバル実行委員長)と恋に落ちたことから、「見えない境界線」が引かれた在日社会に深く入り込んでいった。在日コリアンが多い大阪・鶴橋での日々の暮らしの中で、金さんが接した在日社会の痛みは、小さからぬ衝撃とともに大きな響きとして迫ってきた。金さんはそれを詩に書きとめ始めた。
20年近く在日社会で生きてきた金さんが夢見るのは、民団(在日本大韓民国)系と総連(在日本朝鮮人総連合会)系、ニューカマーなど、日本で生きるコリアンがあらゆる葛藤(かっとう)と反目を乗り越え、「ハナ(ひとつ)」になることだ。これは、金さんが夫とともに毎年先頭に立って企画するワンコリアフェスティバルの持つ大きな意味でもある。
金さんによると、在日社会は以前と比べると理念の葛藤の雰囲気が小さくなったが、南北の間に敏感な問題が発生すると、いまだにそしり合う妙な雰囲気が漂うのは事実だという。「在日同胞の和合と、ひいては韓国と日本の友好の力になりたい」と語った。
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