映画「焼肉ドラゴン」舞台挨拶イベントに登壇した鄭義信監督、キム・サンホ、大江晋平、桜庭ななみ、真木よう子、井上真央
映画「焼肉ドラゴン」舞台挨拶イベントに登壇した鄭義信監督、キム・サンホ、大江晋平、桜庭ななみ、真木よう子、井上真央
5月22日(火)東京・TOHOシネマズ新宿にて、公開に先駆け映画「焼肉ドラゴン」のプレミア上映会が行われ、鄭義信監督、キム・サンホ、真木よう子らが舞台あいさつに登壇した。

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 鄭義信作・演出による舞台「焼肉ドラゴン」は、朝日舞台芸術賞グランプリ、読売演劇大賞および最優秀作品賞など数々の演劇賞を受賞し、再演を重ね多くのファンを魅了。そして一流の演出家であり脚本家としも名高い鄭義信が初監督に挑み出来上がったのが、映画「焼肉ドラゴン」である。映画には韓国の名優、キム・サンホ、イ・ジョンウンらも出演。また舞台版「焼肉ドラゴン」が上演されたり、5月3日~12日に開催された、第19回全州国際映画祭ではオープニング上映作品に選ばれるなど、韓国国内でも注目を集めている。

 上映会の前には舞台挨拶が行われ、鄭義信監督、キム・サンホ、真木よう子、井上真央、桜庭ななみ、大江晋平が登壇し、「焼肉ドラゴン」一家が集結。

 鄭義信監督が「たくさん集まっていただき、ありがとうございます。感無量です。最後まで楽しんでいただけたら幸いです。そしてこの家族たちを愛してくれればもっともっとうれしいです」とあいさつ。

 長女役の真木よう子は「私もとてもお気に入りの、奥の深い作品になっているので、ぜひみなさん楽しんでいってください

 次女役の井上真央は「私たちの大好きなアボジ(=キム・サンホ)と一緒に来れてうれしいです。みなさんにも、アボジとオモニの深い愛を受け取ってもらえたらなと思います」

 三女役の桜庭ななみは「家族の愛で温まってくれたらうれしいです」

 末っ子の大江晋平は「舞台挨拶が初めてで少し緊張しているのですが、今日はよろしくお願いします」と一言ずつコメント。

 キム・サンホも「こんばんは。はじめまして、私はキム・サンホです。どうぞよろしくお願いします」と日本語であいさつし、笑顔を見せた。

 鄭義信監督は、「焼肉ドラゴン」は2008年の舞台初演から、口コミで日本でも韓国でも評判になり、再演を重ねたくさんの人から映画化を勧められたという。映画化することに自信がなかったが、この作品の世界を1番よく知る人がやった方が良いという言葉を受け、初めて映画監督に挑むことになったと、作品について語った。

 キャスティングでは「お父さん役はサンホしかいないな」と思っていたことを明かした。キム・サンホが長ゼリフを話すシーンは撮影に8時間程かかったというが、難しい日本語のセリフであるにもかかわらずリハーサルの時もリテイクでも一字一句間違わずに演じ、本当に素晴らしい役者だと称賛。

 キム・サンホは「韓国でもとても評判が良く有名な作品なので、映画化が決まりキャスティングされた時に迷いはありませんでした。ありがたく、良い形でできるように頑張ろうという気持ちで受けさせていただきました」と、出演に対する気持ちを語った。

 日本での撮影現場は初めてで緊張したというが、監督や共演者が居やすいようにしてくれて馴染むことができたと振り返るキム・サンホ。それに対し真木よう子は、キム・サンホは現場の盛り上げ役だったと話した。続けて「アボジから1番はじめに教わった言葉がシバル(韓国語で「この野郎」)だった」と会場をざわつかせると、キム・サンホは慌てて「気合い入れの時に言うんです」と実際に「シバル!」と声を上げ観客を笑わせた。

 井上真央は、「アボジお酒飲むの大好きなんですよ。朝から『今日みんなでいけるかな?』とお酒のことばかり考えていました(笑)。クランクインする前にみんなでご飯食べようと声かけてくれたのもアボジだったので、ひとつになれたのはアボジが引っ張っていってくれたのおかげだなと思います」とし、一緒に飲んだ時のエピソードも語った。

 韓国語でも会話を楽しんだという桜庭ななみは、一緒に食事した際に、家族のことや作品についても話し、「焼肉ドラゴン」の家族への愛の大きさを感じたと話した。大江晋平は「本当のお父さんのようだった」とキム・サンホとの絆の深さを感じさせた。

 また共演者同士で翻訳アプリを使いながら会話をしていたというが、大泉洋とは「ご飯食べた?」「今日飲みに行く?」というような日常会話をしていたという。舞台挨拶に来ることができなかった大泉洋に「本当に会いたかったです」とキム・サンホは残念がり、仲の良さを伺わせた。

 鄭義信監督が「女優としても人間としても素晴らしい人。撮影が始まる前に1人で大阪の在日の焼肉屋に行ったりと、すごく直向きな女優です」と称するオモニ役イ・ジョンウンからは、手紙が届いており「今は『焼肉ドラゴン』の家族、私のもう1つの家族に会いたい思いでいっぱいです。この映画でオモニを演じられた日々はこれからも幸せな思い出として残っていきます」と温かいメッセージのサプライズ。

 真木よう子は「撮影が終わりに近づくにつれ悲しくなって、抱きしめてもらったり、頭を撫でてくれたりしてくれた」と思い返し、井上真央は離れていても思っていてくることにうれしさを表した。英語が得意なイ・ジョンウンとは英語で会話したという大江晋平は、敬語でないことに申し訳なさを感じていたが「英語の良さはフランクに話せるところ。あなたは数少ない日本の友達だよ」と言ってくれたことがうれしかったと話した。

 最後にキム・サンホは「本当に素晴らしい映画だと思います。台本いただいた時も、撮影しながらもそう感じていました。映画を見て楽しかったらどんどん表現してください!面白くなかったら黙ってください(笑)。ありがとうございました」とユーモアを混ぜながらコメントし、舞台挨拶を終えた。

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