日本政府が植民地時代の強制徴用被害を再び否定した。日本軍慰安婦動員の過程で、日本軍の介入と強制性を認めた『河野談話』(1993年)で使用された“従軍慰安婦”という表現が不適切だという内容の答弁書を決定したためだ。
産経新聞によると27日、日本政府がこの日、保守性向の日本維新の会の馬場伸幸衆議院議員の質問にこのような立場を示した。
日本政府は強制徴用の代わりに「労働者動員」という表現を使い、「移入の経緯はさまざまであり『強制連行された』『強制的に連行された』『連行された』とひとくくりに表現することは適切ではない」と指摘した。
続いて、植民地時代に国家徴用令に基づく徴用・募集・官斡旋によって行われた労務は、1932年に発効「強制労働ニ関スル条約」で定義された「強制労働」には該当しないとして「これらを『強制労働』と表現することは適切ではない」と主張した。
これは、先立って当時の安倍晋三内閣での岸田文雄外務大臣が展開した論理と似ている。
日本政府は、河野談話で「“いわゆる従軍慰安婦”という表現が使用されたのは、当時は広く社会一般に用いられている状況にあった」と説明した。
そして、「“従軍慰安婦”という用語を利用するのは誤解を招きかねない」とし、「単に“慰安婦”という用語を用いるのが適切だ」と主張した。“慰安婦”という用語には被害女性たちが日本政府や軍の強圧を受けることなく“自発的”に性売買に飛び込んだ女性たちだったという認識が入っている。
ただ、“従軍慰安婦”は韓国でも使用を避けている表現だ。韓国では“従軍慰安婦”の“従軍”が“従軍記者”“従軍看護婦”のように自発的に軍を追従している意味に解釈される余地があるという点で“日本軍慰安婦”という表現を主に使っている。
産経新聞によるとこの日、馬場議員は質問書で「慰安婦強制連行を直接示す資料は発見されなかった」とし、政府に“従軍慰安婦”といった表現を使用しないことを要求した。
また、朝鮮半島出身の労働者については「自分の意志で海を渡った人もいる」と指摘した。馬場氏は「国民徴用令によって日本人も朝鮮半島出身者と同じく徴用され、徴用と“強制連行”を混同するのはおかしい」と主張した。
一方、河野談話は河野洋平 元衆議院議長が官房長官を務めていた1993年8月、日本軍慰安婦動員の強制性を認めて謝罪した内容が盛り込まれた談話だ。
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