29種目355人の選手団が参加する韓国選手団は、今回の東京オリンピックで金メダル7個以上獲得して総合順位10位以内の成績を出すという目標を立てた。選手たちが目標を達成するために越えなければならない壁は多い。相手選手と競うためにはまずコロナという障害物を越えねばならない。
東京オリンピックは始まってもいないがオリンピック関連の感染者が連日発生している。国家代表選手たちが生活する選手村が安全ではない。南アフリカのサッカー選手をはじめ、多数の関係者が選手村で陽性判定を受けた。「コロナオリンピック」になるという懸念が現実になっている。
韓国も卓球五輪金メダリスト出身のユ・スンミン(39)国際オリンピック委員会(IOC)の選手委員が17日、日本入国の過程で陽性判定を受けた。
選手村と大会関連施設の「防疫バブル」が壊れたという批判が続出している。コロナにかからないためには、国家代表選手たち自らが注意するしかない。選手たちは試合に先立ち毎日コロナの検査を受ける。コロナの検査で陽性判定が出れば試合に出場することができない。
幸い韓国の代表選手の場合は、全員が韓国でワクチンを打ち、マスク着用などを守り大きな問題にはならないとみられる。
連日続く猛暑も選手たちにダメージを与えている。海外メディアは「東京オリンピックが歴代最も暑いオリンピックになるだろう」と憂慮した。東京の猛暑のため、陸上の道路種目(競歩、マラソン)を東京ではなく、札幌で行うことになった。
コロナや猛暑は全選手たちにとって同じ条件だが、韓国選手団が最も心配しているのは日本の態度だ。日本政府は日本国民の圧倒的な反対の世論にもかかわらず、東京オリンピックを強行した。菅義偉首相の支持率が低迷する中、秋に総選挙を控えて、東京オリンピックを支持率アップの足がかりにするという意図だ。
無観客での開催が確定し様々なスキャンダルに染まった東京オリンピックで、日本政府が最後に頼るカードは、自国の選手が金メダルをとる姿を国民に見せることである。日本のメディアでは、「日本人が多くのメダルをとればオリンピックが盛り上がるだろう」という記事が連日出ている。
日本は今回のオリンピックでメダル獲得のために手段と方法を選ばない可能性が高い。その飛び火は韓国選手団に最も大きく降りかかる見通しだ。韓国と日本は、様々な種目でメダル争いをする。自然と日本の牽制が韓国に集中するだろう。
すでに競技場の外ではそのような態度がみられる。オリンピック組織委員会は聖火リレーの地図に竹島を日本の領土として表示し、論議を起こした。選手村に李舜臣将軍の格言を基にした韓国の横断幕がかかると、日本は「政治的な行為」と言い張った。日本の極右主義者たちが旭日期を振りながらデモを行っているが、特に制止はない。
大韓体育会は「IOCに日本軍国主義を象徴する旭日旗の使用を禁止してほしいと要請しIOCもこれを受け入れた」と明らかにした。しかし、まだオリンピック選手村の前ではまだスピーカーと旭日基を用いた極右団体のデモが続いている。ややもすると選手の安全が心配な状況である。
幸いこの状況下でも、韓国選手たちは長い間待ち望んできたオリンピックの試合だけに集中する姿だ。アーチェリー代表オ・ジンヒョクは、「少しずつお互い気を使いながら競技をすれば大きな問題はなくうまく終えることができるだろう」と話した。
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