結局、炭中委が電力生産で化石燃料を減らし新再生エネルギーを大幅に拡大するための中間段階においては「原発を増やすしかない」ということを認めたことになる。専門家たちはさらに「ムン・ジェイン(文在寅)政府が核心国政課題として “脱原発”を推進してきた政策基調を変えるべきだ」と助言した。
きょう(19日)炭中委の「2030国家温室ガス削減目標(NDC)引き上げ案」には、2030年の原子力発電量削減案が146.4TWh(テラワットアワー)となっていて、2018年(133.5TWh)より12.9TWh増加している。また電力供給全体において原子力が占める割合も、23.4%から23.9%へと0.5%増加した。炭中委のNDC引き上げ案は現在まで「勧告案」だが、今月末の国務会議を通過すれば確定されることになる。
原発の安全問題を理由に「脱原発」を掲げてきた文政府が、原理力発電の割合を増やす案を推進するのは、新再生エネルギーの不安定なエネルギー需給の懸念によるものだと分析される。石炭発電は原料だけあれば電力生産が可能だが、新再生エネルギーは日照量や風量など自然環境などにより差が生じるしかない。石炭発電を減らし新再生発電を大幅に拡大しようとすれば、電力需給の安定のために原子力発電を一定の割合以上維持することが避けられないということだ。
各国が競って推進しているカーボンニュートラル政策により天然ガスの価格が暴騰(ぼうとう)していることから、英国とフランスなど主要国家も最近になって再び原子力発電の割合を増やしている。
福島原発事故を経験した日本も6%である原発の割合を、2030年には20%以上増やすことにするなど、先進国の「原発Uターン」が進んでいる。
あるエネルギー分野の専門家は「気候の変化に大きく左右される太陽熱・風力だけでは炭素中立達成が不可能だという認識が拡がったことで、原発が再び注目されている」とし「炭素中立のために、現韓国政府のエネルギー転換政策(脱原発政策)を変えるべきだ」と助言した。
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