尹美香(ユン・ミヒャン)議員(無所属)室によると、嘆願書には尹氏や、革新系最大野党「共に民主党」に所属する57人の議員らが名前を連ね、「尾沢氏の闘争は韓国サンケン労働組合から支援を要請された正当な労働争議活動」と訴えた。尾沢氏の支援もあり、韓国サンケンの不当解雇問題は昨年7月に労使が円満妥結したとしながら「彼の活動は韓国労働者の権利回復だけでなく国際労働運動の連帯強化に寄与した」と評価。これを判決にも反映するよう求めた。
韓国サンケンは電子部品などを手掛けるサンケン電気(埼玉県新座市)が1974年に韓国南部の慶尚南道・馬山に設立した子会社だった。会社側は2016年に労組の組合員全員を整理解雇しようとし、21年、労組と協議することなく一方的に会社を解散した。
尾沢氏は同年5月にサンケン電気本社前で韓国サンケン解散問題の解決を訴えた。社内に入ろうとしてもみ合った際、暴行を加えたとして連行され、さいたま地検は同月、暴行罪と威力業務妨害罪で尾沢氏を起訴した。今月17日に公判が開かれる予定。
尾沢氏は起訴後に韓国メディアのインタビューに応じている。韓国に進出した日本企業の横暴は日本の労働者を取り巻く問題でもあるとし、韓国サンケンの問題に取り組むことで韓国労働者の闘いの精神を学ぶことができたと語った。
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