【ソウル22日聯合】北朝鮮のミサイル発射問題で金大中(キム・デジュン)前大統領の訪朝が延期となった中、金前大統領とゴルバチョフ元ソ連大統領が「朝鮮半島平和の条件」をテーマに行った特別対談が、24日にKBSで放送される。ゴルバチョフ元大統領はノーベル平和賞受賞者による「光州サミット」に参加するため韓国を訪問していた。

 対談は18日、ソウル市東橋洞の金大中図書館で2時間にわたり行われた。金前大統領は北朝鮮のミサイル発射とその影響について、ミサイルが実際に発射され米国本土近くまで到達することが立証されれば、相当の問題が生じると懸念を示した。また、「冷戦を好む人たちがミサイル発射を悪用し、否定的な結果を生む可能性があるのが気がかりだ」と述べ、米国の新保守主義(ネオコン)や日本の極右勢力などが軍備強化の道に向かうのではと指摘した。これに対しゴルバチョフ元大統領は、「世界の世論はかなり深刻な問題と報道しているが、わたしは北朝鮮が一種のばくちに出ているのだと思う」と述べた。

 北朝鮮の核問題について、金前大統領は、「絶対に許されないもので、なくさなければならないが、それと同時に北朝鮮の生存権も保障するなど、米国も責任を尽くす必要がある」と述べた。北朝鮮がそれでも間違った行動を取った場合に、6カ国協議で北朝鮮を除く5カ国の合意に基づき北朝鮮に制裁を加えることができるとの見解を示した。また、米国が北朝鮮との直接対話を行わないことについて、ゴルバチョフ元大統領は「米国は朝鮮半島の緊張が続くほど、米軍の韓国駐留継続の論拠にプラスになると考えているのかもしれない」と指摘した。

 このほか対談では、北朝鮮の改革開放、人権問題とその対応策、北東アジアの多者間安保協力の可能性などについて意見が交わされた。


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