孫基禎氏について紹介したIOCのホームページの画面=15日、ソウル(聯合ニュース)
孫基禎氏について紹介したIOCのホームページの画面=15日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】植民地時代の1936年ベルリン五輪のマラソンに
日本人として出場し、金メダルを獲得した故・孫基禎(ソン・ギジョン)選手について、国際オリンピック委員会(IOC)のホームページが韓国人だったという事実の記述を大幅に増やした。
 IOCは大韓体育会のかねてからの要望を一部受け入れた。歴史を損なう恐れがあるとして、登録名は日本語読みの「Kitei Son」、国籍も日本のままだが、日本人選手として出場しなければならなかった背景や大会当時の様子を詳細に紹介した。
 これまでは孫基禎氏について、「ベルリン五輪優勝者の日本人、Kitei Sonは日本に占領された韓国の選手としてよく知られており、1948年のロンドン五輪では韓国選手団の旗手を務め、88年のソウル五輪では聖火リレーにも参加した」という内容だった。
 今回の改訂では、孫基禎氏の説明が約5倍になった。韓国名のSohn Kee-Chungという名が日本式に表記されるようになった背景や熱烈な民族主義者だった挿話のほか、ベルリン五輪では常に韓国名でサインをしていた事実を伝えている。
 また同五輪の表彰式で、日章旗が上がり日本の国歌が流れた際、肩を落とした沈黙で抗議したことや韓国紙・東亜日報が日章旗を削除した紙面を発行して日本から弾圧されたことも載せた。
 大韓体育会の関係者は「IOCが名前と国籍を替えなかったのは、アジアやアフリカにたくさん植民地にされた国があったからだろう。これらの国がすべて変更を要求すれば、大混乱になるとIOCは懸念した」と述べた。
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