杉山晋輔・外務省アジア大洋州局長=(聯合ニュース)
杉山晋輔・外務省アジア大洋州局長=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮がミサイル発射への強行姿勢を維持していることを受け、北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議当事国の動きも慌ただしくなっている。
 米政府は北朝鮮の長距離ロケット発射計画めぐり、韓国や日本など同盟国と外交チャンネルを通じ、緊密に共助対策を協議している。
 米国務省のトナー副報道官は先月30日の定例会見で、「われわれは既に北朝鮮への強硬姿勢を明らかにしており、中国などもまたこれ(ミサイル)に対する強い懸念を示した。同盟国や6カ国協議参加国と後続措置に対する協議を続けている」と明らかにした。
 米政府が北朝鮮のミサイル発射以降、国連安保理協議などを含む制裁案に対し、既に韓国などと具体的な協議に乗り出したことを示唆したものと受け止められる。
 また、6か国協議の日本首席代表を務める杉山晋輔・外務省アジア大洋州局長は2日に訪米し、米当局者らと両国の共助案を協議する予定だ。先月29日には北京を訪れ、中国首席代表の武大偉・朝鮮半島事務特別代表と朝鮮半島情勢を協議している。
 日本政府は先月30日に野田佳彦首相主宰で安全保障会議を開き、北朝鮮のミサイルや一部の部品が日本の領土・領海に落下する場合、防衛システムで迎撃する方針を決めた。これを受け、海上自衛隊のイージス艦「きりしま」が同31日、神奈川県の横須賀基地を出港したほか、沖縄県宮古島には地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が配備された。米CNNの電子版によると、米国も同23日に北朝鮮のミサイル発射に備え、先端移動式レーダー「SBX-1」をハワイ真珠湾から出航させている。
 韓日中3カ国の外相らも7~8日に中国で北朝鮮のミサイル発射と関連した地域問題を協議する予定だ。3カ国の外相会談は5月の韓日中首脳会談を前に実務協議を行うために予定されたものだが、北朝鮮の核やミサイル問題が緊急懸案として浮上したため、これらの問題に対する対策が集中協議されるとみられる。
 そのほか、米国、中国、北朝鮮間の接触も活発化している。北朝鮮外務省の李根(リ・グン)米州局長は1日にドイツで開かれる国際セミナーに出席し、米側の元高官らと非公式に接触している。
 中国政府は北朝鮮の故金日成(キム・イルソン)主席生誕100年に当たる「太陽節」(4月15日)を前に、李肇星前外相を平壌に派遣する案を検討しているとされる。派遣が実現すれば、中国は北朝鮮にミサイル発射に対する懸念と憂慮を伝えると予想される。

Copyright 2012(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0