朝鮮人民軍最高司令部が出した報道官声明は、米国と韓国が北朝鮮の平和的な人工衛星打ち上げや自主権防衛のために実施した3回目の核実験に対し制裁を加えていると主張。また現在、韓米が合同軍事訓練を実施していると非難した。
その上で、「米国をはじめとする敵対勢力に対し、より強力な2次、3次措置を取る」と宣言し、韓米を激しく威嚇した。
朝鮮戦争休戦協定の白紙化については、「戦争のための軍事演習が本格化する3月11日をもって形式的に維持してきた休戦協定の効力は完全に白紙となる」とした。韓米は朝鮮半島有事を想定した定例の合同軍事演習「キー・リゾルブ」を11~21日に実施する予定。
北朝鮮は過去にも休戦協定について、「有名無実化した」「事実上の白紙化」などの表現を使っているが、全面的に白紙にすると主張したのは初めて。
さらに声明は、朝鮮半島の平和体制樹立のための交渉機構として暫定的に設置・運営してきた朝鮮人民軍板門店代表部の活動を全面的に中断することや米朝軍間の電話を遮断することを決めたとした。
朝鮮中央テレビには北朝鮮軍の強硬派として知られる金英哲(キム・ヨンチョル)偵察総局長が出演し声明を発表した。金偵察総局長は昨年末に大将から降格したが、最近に復帰した。
北朝鮮が異例の最高司令部報道官声明を出した背景には、米国と中国が北朝鮮の3回目の核実験に対する制裁決議について暫定合意したと伝えられたことがあるとみられる。早ければ今週中にも国連安全保障理事会で制裁決議案が採択されるとの報道に合わせ、威嚇を強めたとみられる。
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