【ソウル聯合ニュース】1923年の関東大震災時に起きた朝鮮人虐殺事件の被害者遺族が30日に遺族会を立ち上げ、韓国と日本の政府に真相解明と賠償を求めていく。事件をテーマにしたドキュメンタリー映画の製作に取り組む在日コリアンの呉充功(オ・チュンゴン)監督や釜山・エビン教会のキム・ホンスル牧師が21日、伝えた。 遺族らは30日午前、被害者が最後に踏んだ祖国の地となった旧釜山埠頭(ふとう)に近い公園で被害者を悼む祭事を執り行った後、午後2時から釜山の国立日帝強制動員歴史館で発足式を開く。 この事件に関し遺族会が設けられるのは初めて。2014年に被害の事実が確認された趙卯松(チョ・ミョソン)さん(済州出身)、日本にある墓地が後になって確認された姜大興(カン・デフン)さん(慶尚南道出身)の遺族ら7家族が参加する。 遺族会は韓日の両政府に速やかな真相解明と被害者探しを働きかけ、遺骨の返還や賠償・補償も求める計画だ。 キム牧師は「遺族会発足に合わせ、国が特別法をつくり真相究明と調査を制度化すべきた」と強調した。 遺族会の参加者が少ないのは、事件の調査や研究が十分でなく、家族や親戚が犠牲になったことを知らない遺族が大部分のためとされる。調査を担う機関がなく、調査を支援していた韓国政府機関「対日抗争期強制動員被害調査および国外強制動員犠牲者ら支援委員会」も15年末に活動期間を終えた。呉氏らは被害者と推定される人を尋ね歩いている。 一方、ソウルでは25日午後、市民団体による追悼式が鍾路区内で開かれる。呉氏が制作中のドキュメンタリー「1923ジェノサイド、93年間の沈黙」(原題)の予告編が上映され、横網町公園(東京都墨田区)の朝鮮人犠牲者追悼碑の拓本が展示される。韓日の研究者による講演もある。
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