【光州聯合ニュース】日本による植民地時代だった戦時中に強制徴用された被害者らを支援する韓国市民団体「勤労挺身隊ハルモニ(おばあさん)とともにする市民の集まり」と、被害者らの損害賠償請求訴訟を支援する弁護士団体「民主社会のための弁護士会」(民弁)は29日、南西部・光州で記者会見を開き、同地域の原告54人が日本企業9社を相手取り損害賠償請求訴訟を起こしたと発表した。 被告企業は三菱マテリアル(旧三菱鉱業)、三菱重工業、住石ホールディングス(旧住友石炭鉱業)、日本コークス工業(旧三井鉱山)、日本製鉄(旧新日鉄住金)、JX金属(旧日本鉱業)、西松建設、不二越、日立造船の9社。原告54人のうち3人は直接被害を受けた当事者で、51人は死亡した被害者の遺族だ。 徴用訴訟を巡り、韓国大法院(最高裁)は昨年10月30日に日本企業の賠償責任を認める初の確定判決を出した。今月初めには原告31人が日本企業4社を相手取った8件の追加訴訟をソウル中央地裁に起こしている。 国務総理室所属の「対日抗争期強制動員支援委員会」の資料によると、2012年5月に完了した調査の結果、強制徴用被害者と確認された22万4835人のうち14万7893人が労務者として徴用され、このうち光州・全羅南道地域の被害者は2万6540人だった。 だが、日本企業を相手取った訴訟に参加している被害者は、昨年大法院で原告勝訴の判決が確定した3件を含む約1000人にとどまっている。 両団体は「被害者の大多数が訴訟に参加できなかったのは、権利意識の欠如ではなく(強制徴用から)長い時間が過ぎた上に韓日外交問題の中心にある事案であり、過去の政府が解決策を見いだせなかったためだ」と説明した。 また「韓国政府は日本企業に徴用された被害者の名簿(の公開)を日本政府に強く要求するべきだ」とし、「日本政府と企業も、被害者らが1人でも生きているうちに謝罪と賠償を行わなければならない」と強調した。 一方、追加提訴を巡っては、原告の募集に対し、「強制動員の被害審議決定通知書」など被害を証明できる書類を持つ537人が申請した。今回はこのうち、被告企業が特定できる原告を集めて訴訟を起こしたもので、今後、さらに追加訴訟を起こす計画という。
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