13日、北朝鮮の労働党機関紙による“新型コロナウイルス感染症を徹底的に防ごう”という記事の関連写真(提供:news1)
13日、北朝鮮の労働党機関紙による“新型コロナウイルス感染症を徹底的に防ごう”という記事の関連写真(提供:news1)
取り締まりと結束。最近の北朝鮮の動きはこのように要約できる。

“取り締まり”は新型コロナウイルス感染症の拡散を防ぐための北朝鮮当局の総力戦を意味する。北朝鮮は去る21日に初めてメディアを通じて新型コロナウイルスについて言及し、それ以後に出された防疫措置は前例のない強力な水準であった。国境を統制する措置につづいて、入国した外国人たちを無条件15日間隔離した。この隔離措置は30日に期間が増やされるまでになった。

北朝鮮の様子を覗き見る方法のひとつが北朝鮮官営メディアである。朝鮮労働党機関紙の新型コロナウイルス関連報道は1月30日を起点として変化が起こった。この機関紙は当日の報道からはじめて新型コロナウイルス関連報道を1面に掲載した。以後、各国の新型コロナウイルス拡散のニュースを毎日比重をおいて伝え、防疫の現況と個人の衛生法などを詳細に紹介している。「絶対に我が国に入って来させない」という現在の基調がみられる部分である。

それと同時に内部の“結束”のための動きも連日激しく報道されている。厳重な局面でも思想教育の一環として進められている白頭山(ペクトゥサン)革命戦跡地踏査は一日も途絶えることなくつづけられている。

北朝鮮メディアの報道をうかがいみると、北朝鮮当局が最も重要視している事案は依然として“結束”を武器とした“正面突破戦”であるということがわかる。

しかし、今年に正面突破戦の“ひとつの道”を行こうとしていた計画が想定外の変数が起こったため、いったんは“ふたつの道”に集中するしかないという現状である。

このような状況の中、“取り締まり”と“結束”の両方をしなければならないという北朝鮮当局の悩みを読むことができる。対北制裁の長期化によって周りから評価される北朝鮮経済の体力は不安視されている。また米国との関係もこじれたままである。米国は対北協議の核心当局者たちをすでに分散配置した。このことは、米国が北朝鮮に「もう関心がない」というメッセージとして送っているものであるという分析が出ている状況である。
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