日本製の鉄鋼材は品質が良い。さすがに品質の良さは韓国製の商品でも勝てないだろう。戦後20年間、日韓関係が「空白」だった以降、1965年の日韓協定で新日鉄の技術は韓国の浦項製鉄(POSCO)に受け継がれた経緯がある。韓国の中高年なら、誰もが知っている話だ。「本家」の技術を超えることは容易ではない。
その日本も新型コロナウイルス感染拡大の影響により、外出の自粛などが行われた。また、2020年に開催が予定されていた東京オリンピックは1年延期されることとなり、景気の先行きが不透明となっている。
韓国国内の鉄鋼材の価格が上昇している一方、日本製の鉄鋼材の価格は年々下がり続けている。韓国国内における日本製鉄鋼材の輸入割合も増加していることから、韓国製の鉄鋼材がいかに買われていないかがわかるだろう。韓国の鉄鋼材が高い背景には、燃料コストの上昇が挙げられている。
韓国のとある調査によると、建築資材の輸入量は前年同期比約25%減少。日本からの輸入が50%以上の急増となった一方、中国・ベトナムなどの国からは輸入が減少したからだ。
関係者は日本の低価格攻勢で非常に苦しいが、それに対してできる対策は何もないとあきらめ顔だ。
さらに別の関係者は言う。「最近は韓国国内の鉄鋼産業がこれといった成果を残していない。日本は低価格を押して参入してくるため、太刀打ちできない。日本国内の需要が減っているのも大きな理由の1つと考えられる。」
韓国政府関係者は、市場の状況を注意深く監視しているとし、日本製品の価格構成については「憂慮している」と回答した。
また、調査によると中国の輸入鉄鉱石価格が上昇を続けているという。これは新型コロナウイルス感染拡大により、中国の国際的な信用が減少したものの、現在は経済状況が少しずつ回復している兆候だとする見方もある。
中国は世界の鉄鉱石生産量の半分を輸入しているとのデータがある。経済状態は今後も回復が続き、今後もそれは続くであろう。
果たして韓国の鉄鋼業界はどうなってしまうのだろうか。いわゆる「徴用工」問題の初ターゲットとなっているのは「日本製鉄」。日本の鉄鋼産業、そのものを象徴する存在であり、韓国の高度成長を牽引してきた「浦項製鉄」に日本の技術を伝授していた「新日鉄」の後身である。
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