韓国軍の関係者は24日の会見で「北朝鮮側が海軍系統の“上層部の指示”で、韓国の行方不明者に射撃したものとみられる」と伝えた。これは 北朝鮮軍がこの行方不明者を射殺する直前、韓国軍がこのような内容の北朝鮮軍内部の諜報を捉えたという説明である。
実際 北朝鮮船舶は22日午後3時30分頃、この行方不明者を発見し漂流の経緯を確認した後も、そのまま海上に放置し、午後10時を前後してこの行方不明者を銃殺し、遺体を火葬した。
この行方不明者の発見から射殺まで約6時間が所要されたことは、今回の指示が この韓国民に対する既存の対応指針による「現場対応」ではなく、「上層部の報告と指示」など、指揮体系が稼働していたという意味だとみることができる。
問題は、この6時間 「どんな意思決定の過程を経て」、「誰から」射殺指示が下りてきたのかである。場合によっては このことが、北朝鮮の対応はもちろん、今後の南北関係にも影響を与えるものとなるためである。
一部では、ピョンヤン(平壌)まで報告がなされたという推測が出ている。対南(対韓国)総責を任されているキム・ヨジョン(金与正)朝鮮労働党第1副部長や、軍の首脳部による決定を待つために、「6時間も所要した」ということである。
一方 「平壌」の意中を誤って“忖度”した北朝鮮軍が、現場で過剰に「原則的に」対応したのではないかという推測も出ている。「政務的」事案だという点を考慮できず、新型コロナウイルス感染症の防疫指針に従ったということである。
北朝鮮は、新型コロナの流入を防ぐために、中朝国境地域での無断侵入者には「射殺しろ」という指示が下されていることから、南北境界においても同じ指示が下されている可能性があるということである。
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