【ソウル聯合ニュース】裁判に不正に介入した疑惑が持たれている韓国の林成根(イム・ソングン)釜山高裁部長判事の弾劾審判が今週から本格化する。 法曹界によると、林氏に対する弾劾訴追案を審理する憲法裁判所は26日に事実上の初公判となる準備手続きを開く予定だ。準備手続きでは弾劾訴追案を可決した国会側と林氏側が争点を整理する。 林氏は2014年に起きた旅客船「セウォル号」沈没事故当日、朴槿恵(パク・クネ)大統領の「空白の7時間」を巡る記事で朴氏の名誉を傷つけたとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也元ソウル支局長の裁判などに介入した疑惑が持たれている。 林氏は大法院(最高裁)所属機関、法院行政処の要求を受け、担当裁判長に判決宣告前の公判で記事は虚偽という「中間判断」をするよう求め、判決の際は無罪を言い渡す一方、適切な行動ではないと叱責(しっせき)する内容を口述するよう働き掛けたとされる。 林氏は加藤氏の裁判など複数の裁判に介入したとして職権乱用罪に問われ、19年に在宅起訴された。一審で無罪が言い渡されたが、裁判所は林氏の行動を「裁判官の独立を侵害する違憲的行為」と指摘。この指摘は国会が林氏の弾劾訴追案を議決した主な根拠となった。 ただ、林氏の任期は今月28日までで、その前に憲法裁の判断が出る可能性は低い。
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