日・米1位の移動通信会社と手を組んだサムスン電子…厳しい“5G市場シェア率20%”の目標(画像提供:wowkorea)
日・米1位の移動通信会社と手を組んだサムスン電子…厳しい“5G市場シェア率20%”の目標(画像提供:wowkorea)

 サムスン電子がKDDIに続いて日本1位の移動通信社であるNTTドコモと第5世代(5G)移動通信装備供給契約を締結し、日本の5G移動通信市場での立地を広げている。

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 これに先立って、アメリカのベライゾンとカナダのサスクテルとも供給契約を交わし、日本だけでなく北米市場への攻略にも拍車をかけており、5G通信装備市場シェア20%の目標にさらに一歩近づいたという評価を受けている。

 サムスン電子は23日、日本最大手のモバイル通信会社NTTドコモと5Gモバイル通信装備を供給する契約を交わしたことを明らかにした。今回の契約でサムスン電子は5Gの商用網構築に必要な基地局(RU)を供給する。

 サムソン電子がNTTドコモに移動通信装備を供給したのは今回が初めてだ。サムスン電子は2019年に日本2位の移動通信会社KDDIとも5G供給契約を締結している。

 今回のNTTドコモとの5G供給契約の締結はサムスン電子が5G事業を拡大するための努力の一環で、昨年は米モバイル通信会社のベライゾン(Verizon)と国内通信装備産業史上最大規模の計8兆ウォン(約7677億円)に迫る5G(第5世代)モバイル通信装備供給契約を交わした。

 その後、昨年7~9月期の実績カンファレンスコールでは「ベライゾンの大規模受注をもとに北米市場シェアを拡大し、さらなる事業機会の発掘を持続的に推進する」とし、「インド、ヨーロッパ、日本など主要海外市場でも5G事業拡大を積極的に推進し、グローバル事業基盤を強化する」と明らかにした。

 日本と米国で1位の移動通信社と相次いで5G供給契約を締結したことで、サムスン電子が2018年に提示した5G装備市場シェア20%、“トップ3”入りの目標にも一歩近づいた。5Gネットワークとは、サムスン電子のイ・ジェヨン(李在鎔)副会長が2018年に4大新成長エンジンの一つとして位置づけた事業だ。

 また、今年初めにはカナダの移動通信事業者であるサスクテルに5Gとロングタームエボリューション(LTE)移動通信基地局と仮想化コア装備を単独で供給することにした。

 しかし、一部ではサムスン電子が従来のモバイル通信装備市場で目標シェアを達成するのは難しく、従来の強者であるファーウェイやエリクソン、ノキアを乗り越えることはできないだろうという否定的な見方も出ている。

 証券業界のある関係者は「サムスン電子は私たちと友好的な国で受注したもので、NTTドコモやKDDIでシェアがどうなるかが重要だ」とし、「NTTドコモでサムスン電子の装備がシェアを多く確保できるか疑問」と明らかにした。

 関係者は続けて「米国との貿易紛争中の中国は自国企業を再生するためにファーウェイとZTEを支援しており、日本も自国装備の比重を高めるためにNECと富士通などを支援している」とし、「日本でもシェア確保が容易ではないだろう」と見通した。

 それとともに「米国でもベライゾンのほかAT&Tやティーモバイルでは受注を獲得できなかった」とし、「欧州市場でもノキアの牙城が相当で、サムスン電子がシェアを拡大する可能性は低い」と述べた。

 世界市場調査会社のデローログループによると、昨年、中国を除く移動通信装備市場でエリクソンが35%、ノキアが25%のシェアを占め、1位、2位を占めた。ファーウェイは米国の制裁でシェアが前年より2%ポイント下落したものの、20%のシェアを記録して3位になった。

 業界関係者は「サムソンが通信装備市場で20%程度のシェアを占めるためには、今年、10兆ウォン(約9600億円)程度のネットワーク装備グローバル売り上げを達成しなければならない」とし、「しかし、サムスン電子の今年の売り上げは4兆ウォン(約3838億円)程度にとどまると予想される」と述べた。


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