また、与党が来年の大統領選挙を控え、支持層の中流層を念頭に置いた「不動産政策」という批判の声まで高まっている。
共に民主党のユ・ドンス議員は2日、2023年から住宅の長期保有特別控除(長特控除)の基準日を改正した「所得税法一部改正案」を代表発議したと明らかにした。この改正案は多住宅者の場合、住宅を売却し、住宅が1軒になった時点から計算するように改正したもの。長特控除とは、長期にわたって住居・保有した住宅を売却する際の譲渡差益を、最大80%まで控除する制度だ。
これまでは多住宅者が住宅を売って1住宅者になれば、該当の住宅を取得した時点から計算して長期保有特別控除を適用していた。しかし、2023年からは住宅を売って1住宅者になった時点から計算することになる。譲渡税の負担を減らすためには、法施行前に住宅を売り、住宅は1軒だけ保有しろという意味だ。
さらに、譲渡差益が15億ウォン(約1億4000万円)を超えれば、保有期間の控除率を現在の40%から10%へと最大30%減らす。また、1住宅者の譲渡税非課税基準の金額を現在の9億ウォン(約8500万円)から12億ウォン(約1億1400万円)へと引き上げる内容も盛り込まれている。ユ氏は「実際に居住する人に、住宅の譲渡所得税を減税するという趣旨」と説明した。
しかし、不動産市場では今回の改正案が市場の安定よりは、支持層の結集に焦点が当てられているという批判が出ている。
1住宅者が多い中流層に対して税金を優遇する代わりに、多住宅者への圧迫を強めているからだ。多住宅者の場合、今すぐに住宅を売っても、差益のほとんどを譲渡税として払わなければならないので、売ることができないからだ。かえって売買が減るという見方が大半を占めている。
建国大学不動産学科のユ・ソンジョン教授は「抜け道がなくなった多住宅者は、贈与するか、保有税を負担する方法を選ぶだろう」とし、「国民と市場が望む方向とは違い、支持層の目線に合わせた法案」と批判した。
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