【ソウル聯合ニュース】韓国経済団体の全国経済人連合会(全経連)は5日、日本政府が2019年7月に半導体などの製造に必要なフッ化水素、フッ化ポリイミド、レジスト(感光材、フォトレジスト)の3品目の対韓輸出規制を強化して以降の2年間における規制品目の輸入動向、韓日間の貿易額の変化などを分析した資料を公表した。両国間の貿易額は輸出規制以前に比べ減少した一方、韓国の同3品目の対日輸入総額には大きな変化がなかった。 全経連によると、これら3品目の日本からの輸入総額は19年下半期~21年上半期が7億2460万ドル(約800億円)と、輸出規制以前の17年下半期~19年上半期に比べ0.67%の減少にとどまった。 また、同3品目の対日輸入依存度は規制前の75.9%から規制後には74.6%と1.3ポイント低下した。全経連は、政府と企業が日本の規制措置に迅速に対応し、日本政府も19年8月にレジストの輸出を2回許可するなど規制を緩和したことで、対日輸入構造に大きな変化が生じなかったと分析している。 輸出規制以降の2年間の韓日間の貿易額は、新型コロナウイルスの流行も重なり9.8%減少した。同期間、世界からの部品・素材の輸入額は0.23%増加したが、このうち日本からの輸入額は4.1%減となった。 日本企業の対韓直接投資は19年下半期~21年上半期が15億7000万ドルで、輸出規制以前の17年下半期~19年上半期に比べ28.5%減少した。 一方、韓国企業の対日直接投資は同期間に24.4%増となった。SKハイニックスをはじめとする韓米日連合による東芝の半導体メモリー子会社の買収が17年11月に決定して以降、これに関連した投資が続いた。 全経連は「米中の覇権争いの中で韓日が未来志向の経済関係を構築していけるよう、人的交流を再開し、ESG(環境・社会・企業統治)分野の協力を強めていく必要がある」とし、「日本の新政権発足を機に、実効性を失った輸出規制を正式な交渉により終了させるべきだ」と指摘した。
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