この日、ホン・ナムギ(洪楠基)経済副首相はSNSを通じて、「就業者数はコロナ禍で雇用が減少する前の昨年2月に比べ99.8%の水準」と評価した。また、新型コロナに対応した政府雇用事業の増加などが、雇用が増えた要因として作用したと自賛した。
韓国政府が雇用政策を自画自賛する態度に、失望する声も聞こえてくる。
韓国メディアのソウル新聞は14日、新型コロナの流行「第4波」の中でも、就業者数が1年前より大きく増加したと報じた。ただ、比較時点の昨年9月は就業者数が39万2000人に激減し、「雇用惨事」が起きた時期だ。また、アルバイトの性格が強い公共行政・保健福祉就業者は27万人増えたが、良質な雇用が多い製造業の就業者数は3万7000人も減少した。この時期と比較して「改善した」と自賛するのもおかしな話で、自賛するよりも心配するべきだ。
文化日報は15日、雇用の悪化は文大統領の雇用政策にあると指摘した。文氏が大統領に就任するやいなや、働き口を直接確保すると政策を練った。しかし、経済の門外漢が「腕章」をつけて所得主導成長を叫んだことで、悲劇が始まった。「働き口から始めて働き口で完成する」するという文政権の経済政策は、「働き口の破局から始まって不動産価格の暴騰」で幕を下ろそうとしている。
13日発表された9月の雇用動向が現実を反映していると信じる国民はいないだろう。韓国経済研究院がこの日発表した「2021年大学生就職認識度調査」が雇用の現実を示している。大学生の65.3%が求職をあきらめ、今年は昨年より就職難だと感じている。政府は就業者数が前年同月比67万1000人増加したことを根拠に、雇用が回復中だと診断した。昨年9月の新型コロナの感染者は3865人だったが、今年9月の感染者数は5万9872人と、15.5倍に増加している。景気が回復したのではなく、国民が命がけで経済活動をした結果だ。
韓国ニュースサイトのニュースピムは14日、政府は「統計上、若年層の雇用回復の勢いと、若者が感じる現実とは違うことを認識する」とし、政策的努力を惜しまないと明らかにした。
イ・オクウォン企財部第1次官は15日午前、政府ソウル庁舎で開かれた「第35回革新成長戦略点検会議」で、「青年層の雇用指標が改善している状況と、若者が現実で感じる状況に温度差があるという点を認識している」と述べた。
特に20~30代の雇用改善数値と、若者が感じる実態には違いがあるという点も十分認識している」とし、「雇用回復が全年齢層にいきわたる"完全な経済回復"を早められるように、政策的努力を惜しまない」と付け加えた。
Copyrights(C)wowkorea.jp 104