記念式典で壇上に立つ国家報勲処の黄基鉄処長=26日、ソウル(聯合ニュース)
記念式典で壇上に立つ国家報勲処の黄基鉄処長=26日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の独立運動家、安重根(アン・ジュングン)が初代韓国統監を務めた伊藤博文元首相を中国・ハルビン駅で暗殺してから112年となる26日、ソウルの安重根義士記念館で記念式典が開催された。 社団法人安重根義士崇慕会が式典を主管し、国家報勲処の黄基鉄(ファン・ギチョル)処長(閣僚級)、崇慕会理事長の金滉植(キム・ファンシク)元首相、安重根のひ孫にあたるイ・ミョンチョルさんをはじめ、独立功労者の遺族や崇慕会の会員らが出席した。式典の模様はインターネットでライブ配信された。 安重根は1879年、黄海道(現在の北朝鮮)に生まれた。日本が大韓帝国の外交権を奪う乙巳条約(第2次日韓協約)が1905年に締結されると、私財を投じて二つの学校を設立して民族啓蒙運動に力を注ぐようになり、日本の占領が本格化すると義兵運動に身を投じた。1909年10月26日に伊藤博文初代韓国統監をハルビン駅で暗殺して死刑判決を受け、1910年3月26日に中国・旅順で殉国した。 ハルビン駅での義挙は日本による侵略を世界中に伝え、下火になっていた抗日運動を再び勢い付けた。 韓国政府は安重根の功績をたたえ、1962年に建国勲章大韓民国章を追叙している。 一方、安重根の遺骨は今なお発掘されていない。韓国と北朝鮮は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時に共同で遺骨発掘事業を行ったが、その後はこれといった進展がなかった。発掘に向けては中国の協力が必須となる。 黄基鉄氏は式典で、「来年の韓中国交正常化30周年を機に安重根義士が祖国の懐に戻れるよう、中国政府との外交協議に取り組んでいく」と述べた。
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