老後の心配が絶えない韓国、高齢者の貧困問題の解決が急務=韓国報道(画像提供:wowkorea)
老後の心配が絶えない韓国、高齢者の貧困問題の解決が急務=韓国報道(画像提供:wowkorea)
韓国人は老後に大きな心配を抱えている。経済協力開発機構(OECD)の統計によると、2020年の韓国の高齢者雇用率は34.1%で、38の加盟国の中で1位を占めた。これは日本の同数値(25.1%)より9%、米国(18%)より16.1%高く、OECD平均値(14.7%)の2倍を超えて圧倒的な1位となっている。雇用率とは、65歳以上の人口に占める就業者の割合を指す。韓国人は本来引退する年齢になっても、3人に1人の割合で休まず働き続けなければならないという意味だ。

韓国の高齢者たちの疲れた暮らしを示す指標はこれだけではない。OECDの発表によると、韓国の高齢者貧困率は43.4%(2018年)を記録した。これもOECD加盟国の平均値(15.7%)の3倍近い圧倒的な1位だ。10人に4人以上が中位所得の半分にも満たない貧困に苦しんでいることになる。韓国は高齢者の自殺率(人口10万人当たりの自殺者数)がOECD加盟国の中で不動の1位という恥ずかしい記録も持っている。2016年時点で53.3人と、OECD平均値(18.4人)の2.9倍にものぼった。

韓国の老人貧困率が高い理由は、急速な高齢化が原因として挙げられる。統計庁の「2021年高齢者統計」によると、65歳の韓国人の期待余命は21.3年だ。長い老後を自ら責任を負わなければならない。しかも、韓国人の平均寿命は日増しに長くなっている。この10年間で韓国の65歳以上の高齢人口は年平均4.2%増加し、高齢化の進行が日本(2.1%)の2倍も速かった。このペースで行けば、2045年には高齢人口の割合が37%に達し、日本(36.8%)を超えてOECD加盟国中1位になるものと予想されている。

世界的にも稀(まれ)に見る急速な韓国の高齢化は、災難のように受け止められている。韓国の65歳以上の人口の割合は、ことしの16.5%から2025年には20.3%へと高まり、超高齢化社会への突入を目前に控えている。高齢化のペースが速すぎて、個人で行なう老後への備えや国家レベルの高齢者福祉対策を取ることが難しい。高齢層の貧困問題は次期政権が取り組むべき核心的課題の一つだ。与野党の大統領選候補らによる活発な議論を期待する。

■自殺を防止するために厚生労働省のホームページで紹介している主な悩み相談窓口(日本)
 ●こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556
 ●よりそいホットライン:0120-279-338、岩手県・宮城県・福島県から:0120-279-226
 ●いのちの電話:0570-783-556
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