鎖で縛られ8人を出産…北京五輪の陰に隠された真実

2022北京冬季五輪開催のさなか、中国では人身売買に遭い、8人の子どもを生んだ女性の関連記事がないがしろにされているという主張が提起された。

　今月2日、中国版ツイッター「ウェイボー」などによると、この事件は先月26日に江蘇省徐州のある農村を、社会系告発ブロガーA氏が訪れたことで明らかになった。

　当時、女性は真冬なのにドアもない納屋でコートも着ないで寒さに震えていた。首には鎖がつけられていた。A氏は急いで上着を女性に着せ、衝撃的な現場を自分のカメラに撮ってSNSに公開した。

　この映像がオンライン上に広がると、ネットユーザーの間では事件に対する真相調査の必要性が相次いで提起された。これを受け、江蘇省管轄公安局は特別捜査チームを立ち上げ、集中捜査に乗り出した。

　管轄公安局は、この女性のDNA鑑定を依頼し、彼女が雲南省怒江リス族自治州福貢県出身のヤン氏であることを確認した。また、近くの住宅で別々に住んでいる夫のドゥン氏との間に8人の子供を生んだという事実も確認された。ただし、一部で提起されている人身売買や精神疾患は事実ではないと主張した。

　これについて一部のネットユーザーらは、中国当局が該当事件を故意に隠蔽していると主張した。

　実際に現場を訪れたネットユーザーは「事件の真相を自分の目で確認するために被害女性の家を訪ねようとしたが、マスクをした公安たちが村の入口を囲んで進入そのものを防いでいた」と述べた。

　彼らは当局が「徐州の8人の子供たち」というタイトルのトピックを引き続き検閲し、関連掲示物を削除しているとも主張した。

　被害女性のヤン某氏が26年前に人身売買にあった後、夫とされるドゥン氏に性的暴行を受け、8人の子どもを出産したのではないかという疑問を提起した。このような主張をした彼らは、四川省で行方不明となった女性とヤン氏と同一人物だと主張している。

　これに対して当局は「事実ではない」という立場だ。ただし、捜査過程で職務遺棄の疑いがあったかどうかについては、規律監察機関に依頼して管轄公安局と交番職員の内部調査を行っている状態だ。