27日(きょう)付の共同通信によると、安倍元首相はこの日、フジテレビの番組に出演し、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の一部が採択している“核共有”政策を日本も議論すべきだという見解を表明した。
核共有とは、米国の核兵器を自国領土内に配置して共同運用することを意味する。
安倍元首相はソ連崩壊後、ウクライナ・カザフスタン・ベラルーシが核兵器の保有を放棄する代わりに米国・ロシア・英国が主権と安全保障を約束した1994年のブダペスト覚書に言及して「あの時、戦術核を一部残していたらどうなっていただろうかという論議もある」とし、核共有に関して「日本も様々な選択肢を見越して論議しなければならない」と述べた。
しかし、安倍元首相のこうした発言は、日本が国家政策として維持している、いわゆる“非核三原則”に抵触するという論議を生む可能性がある。
1967年12月、当時の佐藤栄作首相は衆議院予算委員会に出席し、「核兵器を製造せず、保有せず、搬入しない」という非核三原則に言及した。
1971年11月24日の衆議院本会議では、日本政府が非核三原則を順守することを確認する決議が可決された。
安倍元首相はこれを意識したのか、日本に非核三原則が存在しており、核拡散禁止条約(NPT)にも参加している点を取り上げて「被爆国として核を廃絶する目標は掲げなければならない」と27日の放送で付け加えた。
安倍元首相は日本政界で論議中の“敵基地攻撃能力”について、「単語にこだわらない方がいい」と名称を変えることは構わないとの見解を表明した。
そして、中国や北朝鮮の軍事力増強を考慮すると日本の防衛力を強化する必要があるとし、「相手の軍事的中枢を狙う反撃能力を保有しなければならない」と強調した。
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