朴氏をはじめとした韓国代表団は8日、空軍2号機に乗って山東省にある青島膠東(ジャオドン)国際空港に到着し、3日間の日程を開始した。韓国の外相が青島を訪問したのは2004年以来18年ぶりのことだ。
韓国外務省によると、中韓国交正常化30周年(8月24日)を前に、両国の外相が青島市で会談したのは、中国側の配慮によるものだとみている。
朴氏が外相就任直後の5月16日、オンライン会談で両氏は互いに趣味の「登山」について話している。
王氏が「中国で好きな山は?」と尋ねると、朴氏が「中国で有名な山は泰山(たいざん)」と答え、朴氏が山東大学での勤務経験について話した。これがきっかけとなって、開催場所が山東に決まったという。朴氏は2012年から2017年までの5年間、山東省西部の済南(さいなん)市にある山東大学に名誉教授として在職している。
当初、中国側では山東省の中でも済南市に位置し、泰山に近い曲阜(きょくふ)市を念頭に置いていた。山東大学が済南市に位置するうえ、孔子の故郷である曲阜市は中韓両国の絆を象徴するためだ。
ただ、移動が難しいという現実的な問題があるため、最終的には青島に決まった。山東省は、単一省では韓国企業と韓国人が最も多く住んでいる地域で、この中の約半分が青島に居住している。
両氏は同日午後4時頃から会談会場のホテルで約1時間40分の間、少人数での会談を行った。午後6時から約1時間40分拡大会談を開催している。当初予定されていた時間をはるかに超え、会談時間だけでも約3時間20分だった。その後、午後8時からも約1時間40分にわたり夕食会を行った。
王氏は拡大会議で中韓国交正常化30周年について、「三十而立」(いかなることにも動じない信念が立つようになる年齢)という孔子の言葉に触れている。「風や雨の試練を経験してきた中韓関係は、当然より成熟し、より自主的で、より堅固にならなければならない」と述べた。
朴氏は拡大会議で「私は今回が46回目の中国訪問」と明らかにした。これに王氏が驚いた表情を浮かべたという。朴氏は「われわれは自由、平和、繁栄に寄与するグローバル中枢国家として、国益と原則により和而不同(互いに調和を成すが等しくない)の精神で中国との協力を模索していく」と説明した。
朴氏は冒頭発言の最後に王氏を韓国に招請したいと言うと、王氏は「ジャージャー麺を食べに行きたい」と話し現場に笑いが流れた。王氏は韓国式ジャージャー麺が好きだという。朴氏は「韓国を訪問の際には、私とプカンサン(北漢山)にでも登り、一番おいしいジャージャー麺も食べてほしい」と答えた。
両氏が2国間会談を行うのは、先月インドネシアのバリ島で開かれた主要20か国(G20)外相会議での会談から約1か月ぶりのことだ。これに先立ち、朴氏は4日、カンボジアのプノンペンで開かれたASEAN(東南アジア諸国連合)+3(日中韓)外相会議でも、王氏と会っている。
王氏は韓国取材陣に「こんにちは」と韓国語であいさつした。また、韓国語で「韓国料理が好きです」と、韓国語で言えるとも話している。取材陣には「中国に来たことがありますか」と尋ねたりもした。
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