昨年12月末に撮影された中国海軍の空母「遼寧」(左、資料写真)=(新華社=聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
昨年12月末に撮影された中国海軍の空母「遼寧」(左、資料写真)=(新華社=聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】中国海軍の艦艇が今年、韓国の管轄海域での活動を活発化させていることが、韓国国防情報本部と軍合同参謀本部が12日までに国会国防委員会の議員に提出した資料で分かった。中国の空母と潜水艦の活動も今年上半期だけでそれぞれ3回捉えられるなど、増加傾向にある。 国会国防委員会の林炳憲(イム・ビョンホン)議員(与党「国民の力」)は国防情報本部などの資料を基に、韓国の管轄海域に進入した中国艦艇は2018年が約230隻、19年が約280隻、20年が約220隻だったと伝えた。21年は約260隻と再び増え、今年も8月末までで約170隻に上った。 今年活動した海域は朝鮮半島南の南海が約110隻と最も多く、次いで黄海が約50隻と、前年と同じような分布になっている。 特に中国の空母の活発な活動が目を引く。国防委員会の別の議員が軍合同参謀本部から受け取った資料によると、中国空母は韓国の管轄海域に18年と19年はそれぞれ1回現れた。韓国領海の基線からは260キロの海域だった。20年の活動は2回で、領海の基線から190キロ、昨年は1回ながら100キロと一層近づいた。 今年は上半期だけで3回、領海の基線から130~200キロの海域で活動した。 また、中国の潜水艦は20~21年に4回の活動が捉えられているが、今年上半期は3回に上った。 管轄海域は沿岸国の主権的権利と排他的管轄権が及ぶ海域を指し、領海や排他的経済水域(EEZ)、大陸棚などを含む。 韓国の管轄海域に進入する中国の艦艇に対し、韓国軍は艦艇や航空機を使った監視・追跡と、韓中の直通電話(ホットライン)を通じた偶発的な衝突を防ぐための危機低減措置を並行している。 韓国国防部はこのほど国会国防委員会に対し、周辺国が韓国管轄海域に進入する距離と回数に応じて対応を強化していると報告した。 林議員は、外国の艦艇が韓国領海に進入しても警告・遮断程度の対応にとどまっていると指摘。領土・領海を巡る各国の対立の先鋭化に懸念が高まっている状況に触れながら「われわれも中型空母を導入し、艦艇に長距離弾道ミサイル搭載能力を備えるなど、韓国海域を自主的に防衛する能力を早期に拡充する必要がある」と主張した。
Copyright 2022YONHAPNEWS. All rights reserved. 40