ヨーロッパ市場で急成長するKビューティー、現地の厳しい環境規制が障壁に=韓国報道(画像提供:wowkorea)
ヨーロッパ市場で急成長するKビューティー、現地の厳しい環境規制が障壁に=韓国報道(画像提供:wowkorea)
「ドイツのバイヤーたちは環境規制についての議論が始まると、法案の発効前に厳しい基準を要求します」

プラスチック関連の規制が増え続けている現在、ドイツの市場に定着したエコ消費は実際、国内企業の競争力悪化につながっているというのが現地の関係者たちの声だ。

大韓貿易投資振興公社(KOTRA)フランクフルト貿易館のパク・ジュンシク氏はドイツのフランクフルトにあるKOTRA本社で先月インタビューに応じ、「ドイツのバイヤーはプラスチックに代わる包装材があるかどうかを念頭に置いて購買に乗り出す」と語った。

ドイツは「新包装材法」の改正で、今年7月からアマゾンなどのオンライン流通企業に入店する販売業者はもちろん、輸入業者にも中央包装材登録財団(ZSVR)の登録を義務付けた。ドイツの製造・流通業者と同様に、包装材リサイクル義務割当量を企業自ら達成し、立証しなければならない。これに違反した場合は、最大20万ユーロ(約2870万円)または営業停止などの制裁が加えられる。

ドイツ市場の高い環境基準は、ドイツに進出しようとする企業にとっては貿易障壁化しているという。国内企業対象の認証代行業者であるレベンコのソ・スンピョ理事は「ドイツの環境規制が絶えず厳しくなっている状況は、特に企業規模が小さいほど負担として作用する」と語り、「何よりドイツの倫理消費が及ぼす影響力は絶大」と述べた。

特に最近、ヨーロッパ市場で人気が急上昇しているKビューティー(韓国製化粧品)の場合、直接的な影響を受けることが予想されると分析されている。関税庁によると、韓国製化粧品のドイツへの輸出金額は、2021年ベースで前年に比べ63.6%成長した。ところが2021年、韓国国内で流通している化粧品包装材の64%は「リサイクル困難」の判定を受けた。中国などアジア市場を狙って華麗な包装材の開発に集中した結果だ。

一部の国内企業はドイツの包装材の基準に従って容器を簡素化したが、まだほとんどは韓国で生産した製品をそのまま販売している。

実際、韓国とドイツで販売されている製品の包装材を比較してみると、リサイクルの可能性と再生原料の使用割合に明確な差がある。「ユニリーバ」と「ロレアル」の包装材の再生原料の使用割合は、2021年ベースでそれぞれ17%と21%に達する。これでも企業が提示した目標値に達しておらず、社会的な圧迫が加わっているのが実情だ。これに対し、韓国で販売されている製品の再生原料使用割合はゼロに近い。アジア圏のリサイクルプラスチックに対する低い需要が販売戦略に反映されているものと分析されている。

問題は一過性の罰金賦課ではなく、これによって類似製品の輸入業者や製造会社にも影響を及ぼしかねないとKOTRAでは分析している。

KOTRAフランクフルト貿易館のイ・イェナ氏は「ヨーロッパのグリーンディールやサプライチェーン特別法、新包装材法は、つまりはヨーロッパの基準に従えということ」と語り、「ヨーロッパの生産基準を域外の企業にも要求することに加え、生産拠点を移転しろという圧力まで加えられている状況だ」と強調した。
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