韓国メディア「イーデイリー」によると、ソウル北部地検の国家財政犯罪合同捜査団は2日、発足4か月を迎え、このような内容を盛り込んだ中間捜査結果を発表した。今回の捜査は、国務調整室と国民権益委員会などで依頼して進めたという。
合同捜査団によると、「産業通商資源省の新・再生エネルギー金融支援事業で、国家支援金557億ウォン(約58億円)をだまし取った太陽光発電施設施工会社代表3人」「科学技術情報通信省の人工知能学習用データ構築事業で、研究開発事業費14億ウォンをだまし取ったデータ加工会社代表1人」「タックス・ヘイブン(軽課税国)に多数のペーパーカンパニー(書類上存在する企業)を設立した後、法人の資金540万ドル(約7億円)を貿易代金に偽装して搬出した製造企業主1人」などが拘束・起訴された。
太陽光発電施工会社の代表は工事代金をふくらまし、虚偽の税金計算書を発給するなど偽りの証拠を作成。金融機関などをだまして、工事費名目の融資金をだまし取った疑いが持たれている。検察は代表らに特定犯罪加重処罰などに関する法律違反(詐欺)容疑を適用した。
データ加工会社の代表は、研究開発の人材を虚偽で水増しして、事業費をだまし取った疑いだ。この過程で事業費を虚偽の人材口座に給与名目で送金した後、現金または秘密資金口座に送金する手口で、資金洗浄した事実も明らかになった。検察はこの代表に、特定経済犯罪加重処罰法などに関する法律違反(詐欺)、補助金法違反、雇用保険法違反などの疑いを適用した。
製造企業の社主は2009年3月から2020年6月まで、海外取引先から合板材料を輸入する際、香港にペーパーカンパニーを作り、正常な会社であるかのように偽装したことが明らかになった。その後、自分の会社資金を貿易代金の名目でペーパーカンパニーの口座に送金。計61億ウォン(約6億4000万円)規模の海外秘密資金を造成し、海外不動産や暗号資産の購入などに流用した。検察は特警法違反(財産国外逃避・横領)容疑を適用した。
さらに合同捜査団は、太陽光施工会社代表以外の関係者17人、データ加工会社代表以外の関係者8人を立件し、捜査している。合同捜査団の関係者は「関連機関と協業して国家財政侵害事犯を厳しく処罰し、関連犯罪収益を徹底的に還収して国庫を守る」と述べた。
こうした不正行為について、ソウル経済新聞は4日付の社説で、「政府と検察は、新再生エネルギー事業全般の不正疑惑を徹底的に究明、厳重に処罰し、再発防止のための根本的な対策を講じなければならない」と指摘した。
「文政権は脱原発政策を強行するため、無理な新再生エネルギーの普及に尽力した。文政権の5年間、新再生エネルギーに投資された資金は、政府支援と銀行融資などを合わせて計45兆ウォン(約4兆7300億円)に達した」と前政権を批判した。
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