統一部のイ副報道官(資料写真)=(聯合ニュース)
統一部のイ副報道官(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国政府は今年、北朝鮮北東部の豊渓里核実験場周辺出身の脱北者を対象に被ばくに関する全数調査を始める計画だ。統一部のイ・ヒョジョン副報道官が24日の定例会見で「豊渓里核実験場周辺への放射性物質漏れの可能性が指摘されたことについて、政府は懸念をもって見守っている」としながら、検査の計画を明らかにした。

 

 北朝鮮は豊渓里核実験場で6回の核実験を行ってきた。韓国政府は、同核実験場のある咸鏡北道吉州郡とその近くの出身で2006年の1回目核実験以降に脱北した881人のうち、同意した人を対象に検査を実施する計画だ。放射線の影響と健康状態を調べる。

 政府は17年と18年に、吉州郡と近隣地域出身の脱北者のうち40人を対象に放射線被ばくの検査を実施している。当時の検査では、核実験との因果関係の特定や、治療を必要とする被ばく事例は見つからなかった。

 韓国の人権団体「転換期正義ワーキンググループ」は今月21日に公表した報告書で「北が6回の核実験を敢行した豊渓里核実験場近くの住民数十万人が、放射性物質流出の影響範囲に入る」と指摘した。


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