TBSのチョン・テイク(鄭泰翼)代表取締役は12日、ソウル市麻浦区上岩洞のラジオ公開ホールで「公営性強化のためのTBS革新方案」を発表した。「政治的な偏向で物議を醸し、公営放送として公正性を毀損した。市民の皆さんに大きな失望を与えたことに、心から謝罪します」と述べた。
革新案によると、TBSは先月、職員の不当な政治活動を禁止する内容の「役職員行動綱領」を改正した。改正された行動綱領では、勤務時間中に業務と関係のない政治活動を禁止し、適法な政治活動であっても機関(TBS)の政治活動と誤解されないよう注意するという内容を盛り込んだ。
TBSはまた、放送通信委員会など監督機関で法定の制裁を受けたり、社会的に物議を醸した芸能人、放送人、政治家の出演を規制する「放送出演制限審議委員会」を新設することにした。KBSなど他の放送局の出演規制審査委員会を準用して、規定を新設する予定だ。
また、市民サポーターズと一般視聴者・聴取者で結成されたコンテンツ市民参加団を新設し、プログラムの企画段階から市民の意見を取り入れる窓口にすることにした。
TBSは「内部に自律的な相互牽制システムが整っていないため、事実をチェックする専門の人材が不足している。それで外部から公正性についての指摘があった」と改善策を用意した背景を説明した。また、「コンテンツに関する外部の批判を受け入れ、これを再び製作に反映する良好な構造になっていなかった」と付け加えた。
TBSはまた、政治的な偏向報道が問題になったことを考慮し、当分の間は時事番組を編成しないことにした。
ラジオ本部のコ・ミンソク本部長は、「キム・オジュン(金於俊)氏やシン・ジャンシク(申荘植)氏などのDJが番組から降りた状態で、時事番組をどのように編成するか気になる方々が多いだろう。PDたちに会社のガイドラインを教育し、本部長たちの校閲能力を備えるまでは、時事番組を編成する計画はない」と述べた。
TBSは経営正常化への対策も発表した。
代表取締役と部署長の業務推進費を今年7月から全額削減し、幹部の年俸約4%を返却する内容を盛り込んだ。合わせて採用を中断し、5年内に定員の20%を削減し、人件費を減らすと明らかにした。全社員の夜勤を制限し、延長勤務に関する予算を昨年より59%減らすことにした。
革新案の発表前には5%の社員を削減する案を検討したと言われていたが、この日の革新案にはさらに強力な20%の社員削減案が盛り込まれた。鄭代表は、これについて「一定期間、放漫に運営したことに対して、責任を負うため」と説明した。
鄭代表は、社名を「STS」に変更する案について「社名の変更を実際に考慮したが、まだ公の場で市民の意見を収集できず先送りにした」と説明した。社名変更は革新案に盛り込まれなかった。
先にTBSは、左派系ジャーナリストの金於俊氏が担当していた『ニュース工場』と、申荘植弁護士による『新装開店』が政治的に偏向したという指摘を受けた。金氏と申弁護士は、昨年12月に番組から降りた。
ソウル市議会は昨年11月、『ニュース工場』の政治偏向を問題視し、来年からTBSがソウル市の出捐金を受けられないようにする条例を与党「国民の力」を中心に可決した。
今年2月6日に就任した鄭代表は、2度にわたる人事でコンテンツ担当部署長を全員交代し、「コンテンツ革新のためのタスクフォース(TF)」を発足させるなど改革を進めている。
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