【ソウル聯合ニュース】韓国の日本産魚介類の輸入量が3カ月連続で2桁台の減少を記録した。東京電力福島第1原発の処理済み汚染水の海洋放出が近づき、日本の水産物に対する国民の懸念が膨らんでいることが影響しているようだ。一方、日本からのビールの輸入は大きく伸び、日本は韓国のビール輸入相手国1位に返り咲いた。◇日本産魚介類の輸入量 3カ月連続で大幅減 関税庁の貿易統計によると、6月の日本からの魚介類(活魚、冷蔵・冷凍魚類、甲殻類、軟体動物など)輸入量は前年同月比34.7%減の1910トン、輸入額も同21.7%減の1015万6000ドル(約14億円)と、いずれも3カ月連続で減少した。 日本産魚介類の輸入量は、今年1~3月は前年同月比で増加したが、4月は26.0%減に転じ、5月も30.6%減と、大幅な減少が続いている。日本は8月にも汚染水の海洋放出を開始するとみられ、魚介類の輸入減少傾向は今後も続く見通しだ。 韓国政府は福島原発から高濃度汚染水が漏れた問題を受け、2013年9月から福島県など8県からの水産物の輸入を全面禁止している。◇日本ビールの輸入量3.6倍増 韓国の輸入相手国1位に復帰 魚介類とは対照的に、日本からのビールの輸入は大きく伸びている。6月の日本ビールの輸入量は5553トンで前年同月の約3.6倍に増えた。輸入額も456万ドルで約3.9倍に拡大した。6月の輸入量と輸入額は、日本が対韓輸出規制を強化する直前の19年6月以来、4年ぶりの高水準となった。 日本政府は、徴用被害者に対する賠償を日本企業に命じた韓国大法院(最高裁)の判決に対する事実上の報復措置として、19年7月に半導体材料などの対韓輸出規制を強化した。その後、韓国で広まった日本製品の不買運動により日本ビールの輸入は急減した。一時はアサヒやサッポロ、キリンなど韓国で人気の高い日本ビールがスーパーマーケットやコンビニエンスストアの店頭から消えた。 だが、韓日関係の改善に伴い不買運動も下火になり、日本ビールの輸入は回復している。日本ビールの輸入量と輸入額は昨年5月から先月まで14カ月連続で増加した。 日本は韓国のビール輸入相手国1位の座も奪還した。6月の日本ビールの輸入量は韓国のビール輸入総量の27.1%を占めた。輸入相手国2位は中国(3431トン)で、次いでポーランド(2125トン)、オランダ(2089トン)、米国(1372トン)などと続いた。
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