北朝鮮が、韓国とつながる北朝鮮側の道路と線路を遮断し、防護用の構造物を建設して要塞(ようさい)化すると表明した。北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記は今年1月、国会に相当する最高人民会議での演説で、韓国を「第1の敵対国」と明記するよう、憲法の改正を指示。要塞化の措置はこれに関連した措置とみられ、朝鮮人民軍総参謀部は今月9日、朝鮮中央通信を通じ「わが軍隊が第1の敵対国、不変の主敵である大韓民国と接した南側の国境を永久に遮断、封鎖することは、戦争抑止と共和国(北朝鮮)の安全を守るための自衛的措置」と主張した。統一政策を放棄し、事実上の「国境」設定に乗り出したことになる。一方、韓国のユン・ソギョル(尹錫悦)大統領は8月、「統一は必ず解決しなければならない重大な歴史的課題」とし、自由・平和・繁栄に基づき南北統一を目指す構想「統一ドクトリン(原則)」を発表した。朝鮮半島をめぐる南北首脳の考え方や目指す方向性は真逆なものとなっており、北朝鮮が今後、要塞化を図れば、南北の分断の固定化が懸念される。
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