6カ国協議での合意に基づく初期措置履行期限となった14日、北朝鮮はマカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)に預け入れられている資金を引き出さなかった。北朝鮮側関係者は同日の銀行営業終了時間の午後1時までに姿を見せることはなかった。銀行前には20人余りの外信記者らが詰め掛け北朝鮮側の動向を注視していたが、一般顧客十数人が訪ねてきただけで、北朝鮮関係者と見られる人物はいなかった。資金送金のためにマカオに派遣されている北朝鮮の実務要員はマカオ当局やBDA関係者らと凍結解除の確認と資金の引き出し・送金に向け水面下での接触を続けているものとみられる。
 現地では、マカオ当局とBDAが資金引き出しを武器に、BDAに対する資金洗浄(マネーロンダリング)銀行指定解除を米国に要求しているとの説も流れている。現地消息筋は「マカオ側が北朝鮮の了解の下で資金引き出しを遅らせ、米国にBDAへの制裁解除を求めているらしい」と話す。BDAへの制裁解除問題が続いた場合、北朝鮮の資金引き出しがさらに遅れる可能性もある。


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