済州道民が伝説の島であり理想郷としてきた離於島の存在を内外にアピールするための記念日が制定される。
 済州道議会は、1952年に当時の李承晩(イ・スンマン)大統領が閣議で韓国周辺海域の主権を宣言することを議決し、これを骨子とする国務院告示第14号が官報に掲載された1月18日を「離於島の日」に定める内容の条例案をまとめ、このほど立法予告した。

 条例案は、離於島の位置と定義について、国立地理院が2000年12月に告示した内容を基に、「西帰浦市大静邑馬羅島の西南150キロメートル、北緯32度7分32秒、東経125度10分58秒地点の水中岩礁」と規定した。

 同議会は「離於島の日」について、韓国海軍が離於島を発見し韓国領であることを示す碑を設置した1951年9月10日と、済州大学などが探査で離於島を発見した1984年5月12日などを検討したが、政府が主権を宣言した日を「離於島の日」にすることにしたと説明している。条例案は17日まで道民の意見を聞いたうえで9月5日に開会する臨時議会で処理される見通しだ。

 済州島では、離於島は一度訪れたら二度と帰ってこられない伝説の島とされ、特に済州島の女性は、海に行ったきり戻ってこない息子や夫の魂が宿った場所で、結局は自分たちもそこに向かうことになる島との言い伝えを信じている。

 離於島をめぐっては、中国と韓国の排他的経済水域(EEZ)境界が画定していないため紛争が続いている。韓国政府は離於島が韓国側EEZ内にあるとしており、国際法上もEEZ内に人工構造物を設置できる権利があることを根拠に、1995年から2003年にかけて離於島に総合海洋科学基地を建設しているが、中国はこれを認められないと主張している。

 離於島から最も近い韓国領は馬羅島で、150キロメートル離れているのに対し、最も近い中国領である江蘇省舟山群島の童島からは247キロメートル離れている。


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