ソウル市保健環境研究院が4日、ソウルの地下鉄234駅を対象に1999年から2004年にかけてラドン濃度を測定した結果を明らかにした。その結果、これら5駅の7年間の平均ラドン濃度は、管理基準である1リットル当たり4ピコキュリー(1兆分の1キュリー)を超えていた。
ラドンは放射性発がん物質で、肺がんなどを誘発する。土壌、地下鉄、岩などから自然に発生し、空気中に放出される。国内法上の管理基準は1リットル当たり4ピコキュリーだが、これを超過した場合でも、改善義務などは設けられていない。
このほか49駅が2~4ピコキュリー、180駅が2ピコキュリー未満と測定された。またこの5駅のほか、7年間で1度でも管理基準を超えたことがあるのは、4・6号線三角地駅、2・5号線乙支路4街駅、5号線西大門駅、6号線駅村駅、7号線マドゥル駅、中渓駅、孔陵駅だった。
この測定は地質特性により花こう岩盤帯と非花こう岩盤帯に分けて行われた。花こう岩盤帯に位置する駅の平均ラドン濃度は1リットル当たり1.97ピコキュリーで、そうでない駅(1.36ピコキュリー)に比べ45%高い。これは、花こう岩盤帯が地質学的にウラン含量が高く、ラドンを多く含むため。
研究院は2005年からラドン濃度の高い29駅を「重点管理駅」に指定し濃度の測定と管理を行っている。2006年の調査結果では、これら管理対象駅のラドン濃度はいずれも管理基準以下となっている。研究院は、換気量を高めればラドン濃度を1リットル当たり2ピコキュリー削減することは可能で、適性換気量を維持すれば、市民の健康に大きな問題はないと話している。
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