会見する国土海洋部建設水資源政策室長=15日、果川(聯合)
会見する国土海洋部建設水資源政策室長=15日、果川(聯合)
【ソウル15日聯合】洪水や日照りによる被害に備え、洛東江、漢江、錦江、栄山江の4大河川の環境改善に2012年までに14兆ウォン(約9458億円)が投入される。
 政府はこの事業を、堤防補強やダム建設が主な事業内容で、朝鮮半島大運河事業とは無関係だと数度にわたり強調しているが、膨大な事業費を投じるだけでも大運河の基礎作業だという解釈も出ており、再び「大運河論議」が起きることが予想される。

 国土海洋部は15日、同日開催された第3回国家均衡発展委員会で4大河川プロジェクトを進めることを議決したと明らかにした。来年上半期中にマスタープランを策定し、事業量と事業費を最終確定する計画だ。

 同部が構想する整備事業内容は、老朽化した堤防の補強と土砂たい積区間の整備、河川生態系の復元、中小規模ダムと洪水調節池の建設、河川近くの貯水池再開発事業、河川周辺の自転車専用道路造成など。総事業費は14兆ウォンで、このうち河川に投じられる費用が約8兆ウォン、残りは農業用貯水池開発とダム・洪水調節池の建設に使われる。年末から忠州、大邱、釜山、安東、燕岐、羅州、咸平の7都市を対象に先導事業に着手し、2011年までにプロジェクトを完了する計画だ。ただ、ダムと貯水池は2012年の完工とする。先導事業地区には8300億ウォンが投じられる。2011年の大邱世界陸上、燕岐郡の行政中心複合都市、羅州の革新都市などと連携させ、相乗効果を最大化する考えだ。

 このプロジェクト推進の背景について、国土海洋部は、地球温暖化などによる洪水被害が増加しているにもかかわらず、河川整備など治水事業投資が増えず水害復旧費用がかさんでいるためと説明している。実際に、過去5年間の事前予防に向けた投資費は年平均1兆1000億ウォンだったのに対し、復旧費は4兆2000億ウォンに達している。また、韓国は2011年に約8億立方メートルの水不足が予想されるが、多目的ダム建設への反対により、日照りのたびに制限給水などの被害が発生していることも理由の1つだ。

 国土海洋部は、4大河川プロジェクトが実現すれば、年間2兆7000億ウォンに達する洪水被害と年間4兆2000億ウォンの復旧費を削減できると見込む。また、新規雇用19万人と23兆ウォンの生産誘発効果が発生し、地域経済活性化にもつながるとみている。

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