王仁博士歌碑建立委員会は10月31日、大阪市生野区の御幸森(みゆきもり)天神宮で歌碑の除幕式を行った。難波津の歌は、古代に百済から渡来し日本に論語や漢字を伝えた王仁博士が、仁徳天皇(御幸森天神宮の祭神)の即位を祝い詠んだとされる。古今和歌集の伊達本に収録されており、1811年に朝鮮通信使が日本を訪れた際、日本側の通訳官が書いたハングル表記の墨書も現存する。
朝鮮半島出身者が集まっている大阪・鶴橋の在日同胞と日本人が協力して建立したという点で意味深い。建立委員会は地域文化の勉強会「猪飼野探訪会」代表で在日同胞の姜信英(カン・シンヨン)さんが会長を、郷土歴史研究家の足代健二郎・大阪府文化財愛護推進委員が事務局長を務め、歴史学者の上田正昭・京都大学名誉教授も特別顧問として加わっている。
委員会は約360万円の募金を集め、縦1.8メートル、横0.8メートルの碑石を作り、歌をハングルの墨書、万葉仮名の木簡、古今和歌集の書体を模刻し併記した。
姜会長は「難波津の歌は、かつては緊密だった韓日関係を示す一方、朝鮮半島の先祖が日本文化の発展にどれほど大きく寄与したかを良く表している」と述べ、歌碑が両国の友好のシンボルになることを期待した。
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