【ソウル7日聯合ニュース】企画財政部は7日に公表した月例の経済動向(グリーンブック)で、韓国経済は輸出好調と全般的な内需回復基調が続くなか、民間部門を中心に雇用増勢が拡大していると評価しながら、主要国の景気鈍化の動きや国際原材料価格の変動など、対外環境の不確実性はやや拡大しつつあると、懸念を示した。
 世界経済については、実体経済は回復の傾向を維持しているものの、米国、中国、日本などを中心に回復勢が多少鈍化する動きがみられると指摘した。
 先月のグリーンブックでは、対外的に主要国の景気鈍化の可能性など下方リスクが存在すると述べている。今月はこれより一歩進んだ内容で、主要国の景気回復にブレーキがかかりつつあることを具体的に指摘しており、注目される。
 このため政府は、外部リスクの衝撃吸収力を高めるとともに、庶民生活の安定に力を入れる方針を固めた。経済の雇用創出力向上、構造的な物価安定基盤の構築、大・中小企業間の公正取引秩序確立などに向けた努力を強化するとしている。
 先月の小売販売は、3か月連続増加の反動と気象要因などで臨時調整がみられるが、個人所得の増加や好調な消費者心理などを考慮すると、前年同月比の増加勢は維持できると見通した。設備投資は製造業稼働率の高さ、投資心理の好調、ベース効果などで、先月より増えると予想した。
 先月の鉱工業生産は、最近の在庫増加に伴う生産調整の可能性などから、先月と同水準になるとした。サービス業生産は、雇用回復勢の拡大などを受け前月より増加すると見通した。
 先月の経常収支は、商品収支黒字幅の縮小などで、黒字幅が前月より少ない15億ドル(約1263億円)前後になると見通した。

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