予算案編成では、3月の北朝鮮による韓国哨戒艦「天安」沈没事件を受けた侵入・挑発に備えた戦力補強、北朝鮮の非対称戦脅威に対する防御力強化、現存戦力の完成度向上、将兵の士気向上と服務環境の改善などに焦点を当てた。
防衛力改善予算と関連しては、北朝鮮潜水艦の探知能力を補強するため、護衛艦や哨戒艦に魚雷音響防御システムを搭載するほか、黄海の海底に遠距離探知用音響センサーを設置する計画だ。哨戒艦に搭載する新型探知レーダーも開発する。
また来年の事業着手を目標に、米国から高高度無人偵察機「グローバルホーク」を導入する上で必要な452億5000万ウォンを反映した。
北朝鮮の核脅威への対応措置としては、国の重要施設に電磁パルス防護施設を構築することを決め、来年度予算として2億5000万ウォンを策定した。このほか、東部戦線一帯で北朝鮮・朝鮮人民軍の通信を受信し無力化する電子戦機器、対歩兵探知レーダー、3次元の局地防空レーダー、韓国型攻撃ヘリなど、23の新事業に着手するため1053億ウォンを編成した。
一方、空軍の次期戦闘機、空中給油機、中高度誘導武器などの事業は先送りされた。
将兵の士気向上や服務環境の改善では、海軍特殊戦旅団と海難救助隊のリスク手当て20%、特殊戦司令部と不発弾処理員のリスク手当て10%の引き上げなどを決めた。また、兵営施設などの改善を2012年までに終えるため、1841億ウォン増額した1兆559億ウォンを組み込んだ。
国防部は来年から2016年まで「天安」を保存する計画だが、必要な予算51億ウォンのうち、来年は13億ウォンを策定した。犠牲になった将兵46人の慰霊塔も建立する。
国防予算の増加率は、2007年と2008年の各8.8%から2009年は7.1%に低下。ことしは3.6%にとどまった。
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