国土海洋部とコレール(韓国鉄道公社)が14日に伝えたところによると、問題の分岐器のコントロールボックスは光明駅に設置されているが、事故当日の11日午前零時から午前4時の間に数回、補修作業が数回行われていた。
このとき、分岐器本体のケーブルやナットなどを複数交換。その後数度にわたり、分岐器がコントローラーの異常を知らせる信号を発したため、午前7時30分ごろ再度ポイント補修が行われたが、原因を突き止めることはできなかった。国土海洋部の高官関係者は、1度目と2度目の分岐器の補修作業に当たった職員の措置に手落ちがあったと説明した。
この時点で同分岐器の使用を中止していれば、脱線事故には至らなかったと思われる。しかしコレールは、自動信号装置を手動に切り替え、異常信号が続く分岐器で列車の運行が可能になるよう、強制措置を取った。釜山駅を出発し光明駅に向かっていた新型車両「KTXサンチョン(KTX-II)」は、上り線から下り線に線路を切り替えたところ、軌道を外れ脱線した。
また、別の国土海洋部関係者は、分岐器のコントローラーの補修でナットの交換にミスがあったのか、またはナットが緩んでいたのかなど、詳しく調べる必要があると話している。
分岐器の修理の後、管制センターと十分な意見交換さえしていれば、脱線事故にはつながらなかったとの声も出ている。
光明駅が終点のKTXは通常、上り線路は駅を直進してから折り返して下り線ホームに入り、乗客を降ろす。しかし事故当日、列車は到着が予定時刻より3分遅れていた。後れを取り戻すため、線路を切り替え直接下り線ホームに入ろうとしていたという。分岐器の補修担当が管制センターに分岐器の問題を伝えていれば、このように通常とは異なる線路の切り替えは行われなかったとの指摘だ。
1日に数十万人が利用するKTX。その安全の責任を負うコレールは、安全な運行に必要な装置の異常を事前に知りながらしっかりと対応せず、現場と管制センターのコミュニケーションも不足していた。このことが一歩間違えば大事故につながる脱線事故を招いた。
鉄道労働組合の関係者は、最近の経営実績改善と人員運営効率化で、整備など現場の人間が大幅に減らされたことも事故の一原因だと話す。
これに対しコレール関係者は、「事故当日に分岐器の異常信号を感知し、措置は取っていた。分岐器以外の問題で事故が生じた可能性もある」とコメント。鉄道事故調査委員会による正式の調査が終わらなければ、詳しい事故原因は分からないとした。
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