【ワシントン24日聯合ニュース】韓国の在韓米軍基地にベトナム戦争で使われた枯れ葉剤を埋めたという元米兵士の暴露の波紋が広がるなか、在韓米軍が同時期に枯れ葉剤の主な成分となるダイオキシン除草剤を処分するよう命令を下したことが分かった。
 元在韓米兵でつくるインターネットサイト「Korean War Project」によると、1977年から1978年まで在韓米陸軍第2師団に所属していたアンダーソン氏は「倉庫に保管していたすべてのダイオキシンを処分するよう命令を受けた。うちだけではなく、すべての部隊に下された命令だった」との証言を2009年8月に書き込んだ。在韓米陸軍第2師団は南北軍事境界線に近い京畿道坡州などに分散配置している。
 同氏の証言によると、命令があった時期は元米兵が在韓米軍基地に枯れ葉剤を埋めた主張する1978年と重なる。
 同氏は命令の理由については明かしていない。1978年は米国で化学物質を違法に埋めてたことが原因で健康被害が発生し、住民たちが移住した最悪の土壌汚染事故が起きた年で、国際社会にベトナム戦争で枯れ葉剤が使われたことが知られ、社会問題化していたことが影響したとみられる。
 ◇1960年代から枯れ葉剤使用
1968年にも韓国北部の京畿道議政府にある部隊で勤務したという同氏は「米国政府が韓国の複数の地域に枯れ葉剤を使用してきたにもかかわらず、これを否定するうそをついている」と主張した。同氏は1968年春から夏まで基地内のトイレなどすべての建物の周辺や非武装地帯(DMZ)など、さまざまなところに枯れ葉剤をまいたと証言している。
 元米兵のキルガー氏も「Korean War Project」で、「1960年代と1970年代にかけて、DMZだけでなく韓国のほかの地域でも枯れ葉剤が広範囲で使われた」と述べた。
 1973年に韓国北部の米軍基地で勤務したという別の元米兵は「基地周辺地域で木や草が生えるのを防ぐため、大量の除草剤をまいた。それが枯れ葉剤だと聞いた」と主張した。

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