【モスクワ・ソウル聯合ニュース】独立運動家の安重根(アン・ジュングン)がロシアの沿海地方で同志11人とともに指を切り、独立運動への献身を誓った「断指同盟」をたたえる記念碑が、新たに建立された。
 記念碑は、北朝鮮との国境に近いロシア・クラスキノ地域にある韓国企業、ユニベラの現地農場前に位置する。
 独立有功者とその遺族で作られた団体「光復会」やユニベラ・ロシア法人などによると、同農場で4日(現地時間)、光復会関係者や政治家、ロシア沿海地方行政府関係者ら170人余りが出席するなか、「断指同盟記念碑」の除幕式が開催される。
 光復会と高麗学術文化財団は2001年10月、安重根らの断指同盟を記念し、クラスキノ地域の川沿いに記念碑を建立。だが、洪水で水に漬かったり、現地の住民に傷つけられたりといった事態が相次いだ。
 これを受け、現地で薬用作物の栽培などを手掛けているユニベラが2006年、管理しやすい第1農場前の空き地に記念碑を移したが、その後にこの地域が再び国境地帯に編入され、ロシア保安当局の許可なしでは出入りができなくなった。
 そのため、光復会とウラジオストクの総領事館、ユニベラが協力し、国境地帯でない同社の別農場前で記念碑建立を進めてきた。
 記念碑の新築に要した4億ウォン(約2900万円)余りは、ユニベラが全て負担したという。同社ロシア法人のチェ・ジェヨン社長は3日、聯合ニュースの電話取材に対し「韓国人がよく訪れる重要な遺跡が国境地帯に編入され、観光客が入れなかったり、国境守備隊と衝突したりするなど、問題が多かったため、現地で事業をする韓国企業として記念碑の移転・拡張に力添えすることにした」と説明している。
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